学内メディア団体インタビュー~第4弾~
Weekly GIANTS Co.

 本企画は、ICUに点在するメディア団体に焦点を当て、各団体の特徴と魅力を比較し紹介するものだ。最終章の第四弾となる本記事は、学内発行の紙版新聞とオンラインウェブサイトを主な活動場所とする我らがWeekly GIANTS Co. (以下WG)の編集長、花田太郎さんにお話を伺った。本記事がWGの活動の輪郭を明らかにし、その核心に触れられるものであることを願っている。もしかすると読者の皆さんも知らないWGの一面が見えてくるかもしれない。

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ーーWGを「OO団体」で表すと…?

花田:なんだろう、俺にとってのWGとみんなにとってのWGは少し違うかもしれないけど、一言で言うなら「議論したいヤツのための団体」かな。俺がよく話す相手とかも本をたくさん読むし、読まなくとも俺自身が日常的に色々なことを考えてしまうタイプの人間だから、その捌け口が欲しいわけ。俺は、メディアに就職したいからWGに入ったとかでは全くなくて、話したいことをストレスなく話せる相手を探したらWGにたどり着いた感じ。部の活動よりも、集まって話すことが俺の中で一番の活動意義になっているし、そう思っている人が部にも多いと思う。

ーー他のメディア団体と比べるとWGはどの点がユニークか?

花田:他のメディア団体が比較的ジェンダーや環境など、言うなれば啓蒙的な意図を持った発信であるのに対して、WGは今のところそういうものが全く無い。というか意識的に無くしている。WGは、各人が発信したい意見の受け皿、捌け口でありさえすれば良いと俺は思う。WGは誰かや何かの為ではなく、良くも悪くも自分たちの為に活動しているのだと思う。それが回りまわってみんなの為になるのかもしれないけど。とにかく目的の置き方、あとはそもそも目的を置いているのか、みたいな違いはユニークだと思う。この見解が部内で共有されているかは分からないけど、編集長として、そして一部員として、その点にユニークさを見出したいと思う。

ーーWGの魅力とは? 

花田:まず俺にとっての一つ目の魅力は、部室に行けば色々な人と色々な話をできること。二つ目は、発信の場となるプラットフォームが先輩達によってすでに築き上げられていること。発信するということはそれを受け取る人がいるということで、その環境を一から整えるのはかなり大変。その点WGは、既にある程度確立された表現の場と受け取り側、つまり読者層が存在する環境で自分の考えを他人に問うことができるので、とても魅力的に感じている。先ほど言ったように、WGに気の合う部員がいてくれることだけで魅力的だけど、その部員も「新聞部」っていうすでに作られた団体に集まったのだから、やっぱり部として存在してくれること自体が魅力的。

ーーWG部員の雰囲気はどんな感じ?

花田:全体的に話好きでとがっている人が多い。でも部員それぞれに対話の姿勢があるので、議論の中で相手を痛烈に批判することはあっても、みんな持つべき優しさを持っている。

ーーなぜ紙版新聞を発行し続けるのか? 

花田:まず最初に思ったのは、紙はレイアウトにこだわらずに最大限の表現ができる点でウェブ版とは決定的に違うと思う。WordPressなどを活用して頑張れば表現の自由度は上がるけど、紙の方が圧倒的に簡単。あと、紙版は冊子を手に取ってくれる読者の能動性がないと記事が読まれない。その点、ただSNS等で流れて目に入ってくるだけのウェブ版記事とは重みが違うと思う。ネット上の、ページを開けばいつでも読めるけど、開かれなければいつまでも読まれない記事とは異なって、表紙や区切りを持つ紙版は開かなくとも部屋に置くだけで目に入るから、自分の心の中で感じるウェイトが違う。だからこそ、大事にできる気がする。時を経ても、部屋にある紙版新聞が目に入れば、その時の自分と今の自分を比べることができる。その場限りではない、もしくは内容だけではない点も良いと思う。

ーー批判的な視点を持つ、とはどのようなこと?

花田:そもそも、俺はそういう風にできあがちゃった人間だから自然と批判的に考えちゃう。まあ、他人の言葉を鵜呑みにしない、とかそういうことじゃないのかな。あとは簡単に善し悪しを決めつけないこと。どんな人に対しても、表面的なことに縛られずに、時間をじっくりかけて相手の事情を考えて接せられる人間になりたいし、そうした方が自分の人生が楽しくなると思っている。巡り巡って、批判的な視点を持つということは、色々な人と仲良くなれたり、優しくなれるように、善し悪しをすぐに決めつけないことなんじゃないか、と俺の個人の中では考えてる。

ーー批判的な視点は記事にどうやって現れる?

花田:自分が書いた記事を振り返ってみると、何か誰かを批判するというよりは、自分自身が固定観念に縛られていたことを反省するような記事を書いていると思う。過去の自分を反省して記事を書きつつ、このような新しい見方を得ましたと紹介する、みたいな。過去の自分に対する批判的な視点を持ちながら記事を書いていると思う。

ーーWGに入って鍛えられたことは?

花田:WGに入って、自分との対話力が鍛えられたと思う。発信したい主張を記事という形で言語化すると、自分の主張や感じていたことが思っていたより薄っぺらいものだったと気付かされることが多い。だから、記事を書く度に自分と深く対話をしなくてはならない。WGに入って記事を書くようになったことで、ただ本を読んで自分の中で考え込んでいた時よりも、突き詰めて自分と対話して、より深く考えるようになったと思う。

ーー読者に向けて一言どうぞ!

花田:来る者拒まず、去る者追わずなので少しでも興味がある方は是非部室に来てください。記事たるものこうあるべき、WGたるものこうあるべきみたいなものは少なくとも今のところは全くないです。何かを表現したくなったら、WGのプラットフォームを「利用」してほしい。誰かと話したいというモチベーションだけでもあれば部室に来てほしい。

 

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