ICU公式マスコットができたって知ってる? 「はちろう」原作者インタビュー

2023年秋、ICU献学70周年を祝して、マスコットコンテストが開催された。ICU在学生、ICU高校在学生、教職員から寄せられた41の作品の中から、見事「はちろう」がオンライン最終投票で選出。今回は、「はちろう」の原作者で、ICU在学生(教養学部4年)の三井裕太郎さんにインタビュー! 「はちろう」が生まれた経緯や原作者としての想いなど興味深いお話を伺った。

※インタビューは再構成済み

三井裕太郎 Yutaro Mitsui(ID23)
歴史学メジャー、お笑い研究会(以下、笑研)所属。旧D館(ディッフェンドルファー記念館東棟)3階の笑研部室を愛する。趣味は動画編集、絵を描く、お笑い鑑賞等。「うわ、めっちゃ迷う……」と絞り出した好きなお笑い芸人は、センス系漫才師「Dr.ハインリッヒ 」。彼に言わせれば、「Dr.ハインリッヒ」とは「『漫才』という名を借りた現代アート」らしい。待ち受けはデーヴァナーガリー数字。「はちろう」原作者。笑研こと「お笑い研究会」へのアイデンティティはかなり強め。

きっかけはコロナ禍。給付金 10万円でiPadを購入

ーーもともと絵を書くのが好き?

小さい頃から絵を描くことが好きです。ただこうやってiPadを使って本格的に絵を描き始めたのは大学2年生の時です。ちょうどコロナ禍になって家にずっといた時、給付金10万円でiPadを購入しました。そこから本格的にデザインをするようになって。今はこのiPadで笑研のチラシやビラ、Youtubeのサムネなどを作っています。最近は動画編集にもハマっています。

▲Procreateというアプリで絵を描く。「最近は動画編集している時が一番楽しい」とポツリ。「動画編集している時は時間を忘れて朝までやってしまう」

あえてICU要素を入れない

ーーどのように「はちろう」は生まれた?

「多様性」や「国際性」「ゆたかな自然」など、ICU要素を盛り込む必要はあったのですが、まずは一旦そういう要素をとっぱらって考えました。ICUのマスコットキャラクターだからこそ、逆に一目でICUだってわからない方が良いと思って。

ーーなるほど! Suicaのペンギンみたいな?

そうです。それに「はちろう」は、猫でもたぬきでもないんです。ICUができる前から野川に生息する生き物「はちろう」なんです。ICUがあるからいるわけではなくて、ICUができる前から野川に生息する生き物という設定です。

初代学長「湯浅八郎」にちなんで命名された「はちろう」。デザインは旧D館の一階の窓際で、約8時間で完成させたそう。「人気の出るキャラは猫でしょう……! 」ということで、まずは猫から描き始めた。

笑研としての葛藤。でも「かわいい」に全振り

ただやっぱり僕は笑研部員だから、「お笑い」とか「シュール」とか「キモカワ」に行きたい気持ちがすごくあったんです。でも、そういうのは一旦封印して、とにかく「かわいい」に全振りしたのを作ってやろうと。あまり余分なことを考えず、可愛いだけをまっすぐ考えました。お笑い研究会だけど、「かわいい」に向き合ったんです(笑)。だけど、ある意味で笑研で培われたクリエイティブさが活きたのかもしれない。

▲インタビューも三井氏の愛してやまない笑研の部室で。人をダメにするソファーに寄りかかりながらの太陽光が最高。冬場でもたっぷりの西日のおかげで暖房は無用。

はちろう、ハチロウ、HACHIRO、八浪!?

ーーまわりの反応は?

リリースされたは日はめちゃくちゃエゴサしましたけど、嬉しいことに概ね可愛いという反応をいただいています。ただ、一部のネット界隈では「はちろう」って8回浪人!? という反応もあって。もちろんこれは大学側の望むところではないと思いますが……こういう面白い使われ方もしてもいいかもしれません(笑)。

ーー今回選出をきっかけに、心境の変化はありましたか?

小さい頃から絵は描いてきたけど、こういうコンペティションは初めてで。今回の選出を機にかなり自信になりました。

打倒ば○山ちゃん! 君はお役御免だよ?

ーーICUには他にも非公式のキャラクターがいますよね。例えば、*ばか山ちゃんとか*しむすとか。ライバル意識はありますか?

ライバル意識はありますね。もちろん。まずは打倒ばか山ちゃんでしょうか。その次は打倒ICU。「はちろう」を通してICUを知りましたってくらいの知名度になってほしいです。

今度ばか山ちゃんとばか山で対談でもしましょうか……(笑)。

*1 ばか山ちゃん:2018年に誕生したICU祭公式キャラクター

*2 しむすけ:国際基督教大学CMS管弦楽団(通称「しむす」)非公式マスコットキャラクター

▲著作権は大学に移譲したものの、やはり原作者としての「はちろう」への思い入れは強い。「はちろう」の今後に一番の期待を寄せているのは彼と言っていいだろう。

原作者に聞いた「はちろう」のあれこれ〜春の「はちろう」がイチ推し〜

ーーはちろうのチャームポイントは?

癖っ毛、鼻、ふわふわの体、そして足。全部可愛い。表情も色々変わるんです。特に可愛いのが春の「はちろう」。桜もちみたいでしょう。  

ーー原作者の思う「はちろう」を詳しく教えてください。

「はちろう」は基本的に話しません。もちろん、喋らなきゃいけない時もあるだろうけど。それに、「はちろう」は外国語を知らないはず。たまに現れてはニコニコしている変な生き物なので。あ、仮に話したとしても、語尾は変わらないですから。ポンとかハチとか付けないでほしい(笑)。でも……多分「はちろう」はバイリンガルになるだろうけど。

ーー最後に一言お願いします。

打倒ばか山ちゃん目指して頑張るポン(笑)!

はちろうPROFILE 

「はちろう」は、東京がまだ「武蔵国(むさしのくに)」と呼ばれていた遥か昔の時代から野川の自然を見守り続けている不思議ないきもの。イタズラ好き。桜やイチョウの季節には、変化するICUの風景に合わせてはちろうの姿もポコン! と変身する。既に「はちろう」は、ICU広報チームの一員としてICUの魅力を発信中。SNSやオープンキャンパス、大学行事などに出
演予定。今後の活躍もお楽しみに!

※大学はスタイルガイドに基づき利用するよう呼びかけている。詳しくはこちら↓
日本語版:https://www.icu.ac.jp/about/mascot/index.html
English ver:https://www.icu.ac.jp/en/about/mascot/index.html

インタビュー・編集【Olivia】

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