ICU生が入試問題解いてみた! 2021

 いよいよ8月も終わりに近づき、受験生諸君の入試本番への道のりも、折り返し地点に差し掛かった頃だろう。この度Weekly GIANTS Co.(以下、WG)は、一般入試はもちろん、AO入試や指定校推薦など、様々な入試制度でICUに合格した在校生5名の協力の下、ICUの過去問を解く企画を行った。そして受験後今回の企画に関するアンケートを実施し、各試験科目を解いた感想や、受験生向けのアドバイスなどを記入してもらった。この記事がI少しでも受験生諸君の力になることができれば幸いだ。

 今回は2020年度版の過去問を使用し、人文・社会科学、英語(リスニング)、英語(リーディング)の3つを実施した。残念ながら時間の関係で、総合教養(ATLAS)や自然科学は実施していない。そのため、特に総合教養に関する情報を詳しく知りたい方は、過去にThe Weekly GIANTS ONLINEで掲載した以下の記事を参考にしてほしい。それではさっそく在校生たちの点数を見ていこう。【氏原拳汰】(企画担当: 上村・冨田・入口)

 

総合教養(ATLAS)に関する過去の記事

 

 

 

 

①みっちー

 

学年: 1年
合格した入試形式: 一般入試

人文・社会科学  英語(リスニング)英語(リーディング)
36 / 4027 / 3025 / 36
 やっぱりICUの入試は解いていて楽しかったです! おおよその合格点は取れたものの、英語と人文社会科学ともに至らぬ点が多くあったため、日々精進していきたいと思います。

 

【人文・社会科学】(現役時の点数: 恐らく9割5分)

 知識がないと解けない問題は、体感1~2割程度でした。また、それらの問題も教科書レベルなので、難関大レベルの対策は必要ないと思います。教科書を読むことをお勧めします!

 

【英語】(現役時の点数: 恐らく6割)

 高いリスニング能力と早く問題を解く力が必要とされます。それに加えて難しい単語がまぁまぁ出てきます。ですが、問題自体が難解であるというわけではないので、英語の理解速度と単語力を鍛えると良いと思います。

 また、今回解いてみて気付いたのですが、ICU生になると話すような会話が、英語のリスニングで問題として出ていました。そのため、オープンキャンパスなどを通じてICUへの理解を深めると、もしかしたら問題が解きやすくなるかもしれません!

 

【ATLAS】(現役時の点数: 恐らく9割5分)

 読解力が試される試験なので、文章を読む習慣をつけましょう。文庫本でも教科書の文章でも何でもいいです。いかに文章を正しく読み取れるかは、大学入試に関わらず必要とされる能力なので、身につけておいて損はないです。

 

【受験生へのアドバイス】

 ICUの入試は文章をいかに正確に読めるかが鍵ですので、とにかく読解力を鍛えてください。もし不安でしたら、とりあえず英語を勉強してください! 3教科の中では英語が最も難しく、かつ平均点が低いため、英語で差をつけると合格に近づきます!

 ICUの入試は独特で、他大の入試では出来ないような体験が出来ます。楽しんで解いてみても良いかもしれません!

 

②まっくろくろすけ

 

学年: 4年
合格した入試形式: 一般入試

人文・社会科学  英語(リスニング)英語(リーディング)
34 / 4021 / 3021 / 36
 そもそも1時間以上の試験に脳がついてこられず、何度も思考停止しました。ついでに過去問を解くのが嫌すぎて逃げまくってました。受験時代の自分が信じられません。 人文・社会科学は相変わらず良問揃いだと思いました。暗記を要求せず、思考力を問うICUの入試問題は受験当時から好きでしたし、他大学に比べ読んでいて楽しいと思います。 英語に関しては相変わらず鬼だと思いました。正直英語が得意ではないので、今回もげんなりしながら解きました。あまり褒められた出来ではありませんでしたが、入試当時に比べると格段に進歩していたので、ICUの英語教育はそれなりに効果があるようです。

 

【人文・社会科学】(現役時の点数: 7~8割)

 正直「社会」科目ではなく、「国語」に当たる科目だと思っています。長文を読みこなす読解力・思考力が備わっていれば、あまり難しくないと思います。勉強法としては、他大学の「現代文」の勉強法と同じでいいと思います。というか、対策法はない気が……。

 長文に慣れることが一番重要です。普段の読書量がものを言うと思うので、この科目が苦手な方はできるだけ文章を読むように心がけると良いのではないでしょうか。

 知識問題も時折出現しますが、これは全て落としてもあまり痛手はないと思います。実際、今回私が落とした問題は全て知識問題だったのですが(それもどうなんだよ大学生、と終了後に自分を殴りたくなりましたが)それでも8割は超えていました。そして知識問題はそこまで難しくない(だからこそ落ち込みました)です。社会(世界史、日本史)の知識が備わっていれば解けると思います。知識問題に時間はかけず、読解問題を取れるように対策した方が、確実に点は伸びると思います。

 この科目は「先に問題を読んでから本文を読む」派と、「先に本文全体を読んでから問題に取り掛かる」派に分かれるらしいですが、私は後者です。自分が好きな方で構わないと思いますが、後者の方が楽しいんじゃないかな……まとまりが良い綺麗な文章なので……。あと後者の方が、文章全体が先に頭に入るので、全体の趣旨を聞く問題は解きやすいと思います。けれども、前者に比べて問題を見ながら時折本文に戻らなければいけないので、できるだけ早く全体を読まないと時間をロスします。長々書いてしまいましたがこれに関しては自分に合った方で!

 具体的な攻略法は正直無いと思いますが、一番効果があるのは「慣れ」だと思います。私自身、初めて解いた時は6割程度、その後回数を重ねるごとに点数が上がった覚えがあります。この科目が苦手な方は、できるだけ過去問を複数回解くこと、そして他大学の「現代文」の過去問をこなすと良いと思います。

 と、書きましたが、正直楽しんだもん勝ちです。あまり対策ができなくても焦らず、文章を楽しむ気持ちで解いてみてください!(と、同じことを受験生当時に言われて腹が立った覚えもありますが……。)

 

【英語】(現役時の点数: 4~5割)

 辛い。受験当時の率直な感想であり、今回もそう思いました。英語に自信のある人が集まりがちなこの大学ですが、私の様な英語嫌いも存在するので、英弱の方は安心してください。何とかなります、多分。

  素直な問題(ひっかけとかはあまりない)ですし、リーディングは本文の順番通りに質問してくれるのですが、長文の量が多いですよね。私は当時、とにかく時間がなかった覚えがあります。最後の穴埋め問題は間に合わなくてほとんど当てずっぽうでした。入試終了後、「これは4割しか取れてないな!」と確信した覚えがあります。リスニングはフランス語かと思いました。英弱だった私は過去問でも5割超えるか超えないか程度しか取れていなかったので、恐らくそれぐらいだったでしょう。運良くもう少し取れていたのかもしれませんが……。 

 英語も人文・社会科学と同様、特別な対策法はありませんし、「慣れ」が一番重要だと思います。人文・社会科学以上に、英語は他大学と同じ対策で良いと思います。できるだけ早く長文が読みこなせるようになること、これが一番効果的です。たくさん英文を読みましょう。 

 あとは適度に「捨てる」のも良いかもしれません。当時、私はリーディングPARTⅡは捨て、長文で拾う作戦を立てていました。リスニングは直前に対策しても効果は望めないので、ICUを受験する方は、普段からリスニングの勉強はしておきましょう。私は毎日シャドーイングしていました。まぁ、できませんでしたが……。 

 ICUの英語は文構造もシンプルで、時間さえあれば割と解きやすいと思います。英語が苦手だ!という方は、時間配分を工夫してみてください。自分の得意分野でできるだけ稼ぎ、苦手分野は諦めた方が、点は上がると思います! 多分!

 

【ATLAS】(現役時の点数: 6~8割)

 過去問全文公開してよ! と、当時の私は叫びました。結局すっぱり諦め、HPの過去問をさらっと見る程度しか対策はしませんでした。

 正直、人文・社会科学とあまり変わらないと思っています。読解力・思考力さえ備わっていれば難しくありません。講義も聞きやすく理解しやすいですし、楽しんで解くことが一番のコツだと思います。

 講義最中に与えられる数値は、ちゃんとメモしておきましょう。その後の問題で使います。人文・社会科学で受験される方は、ATLASの自然科学パートが怖いかもしれませんが、大したことはありません。落ち着いて数値をメモし、ゆっくり解けば大丈夫です。難解な計算は出ません。あとは、最悪落としても大丈夫です。私は確か光の屈折が出題され(超苦手)、パニックを起こして飛ばし、最後に勘でマークしました。その代わり別の問題で落とさない様、そこ以外にじっくり時間を割き、何度も見返した気がします。これも英語と同様、自分の得意分野・苦手分野を見極め、得意分野で確実に取る作戦で良いと思います。

 対策は人文・社会科学と同じで良いと思います。楽しんでください!

 

【受験生へのアドバイス】

 ICUは他大学とは違い、知識量は問いません。それ以上に、読解力、思考力を要求してきます。それゆえに、特別な対策をするよりも、普段から文章を読み、ものを考える訓練が必要なのだと思います。過去問をあまり公開していないのも、特別な対策はしてほしくないというICUの願いなのかもしれません。

 そんなこと言われても対策したいよ! と受験生の皆さんは言うと思います。私もそうでしたし、対策法を探してこのWGを読んでいたのをよく覚えています。まさか書く側になるとは思いませんでした。

 一番必要なのは、文章を楽しむ力だと思います。その力をつけるためには、本を読んだり、ニュースを見たりと、普段から地道な努力をするのが最も効果的だと思います。受験期は時間も限られており、そんなことしていられないと思うかもしれませんが、結局これに勝るものはない気がしています。

 何度も書きましたが、ICUの入試は楽しんだもん勝ちです。ちょっとわからないな、と思っても焦らず、文章と戯れる気持ちで取り組んでみてください。応援しています。

 

③サニー

 

学年: 2年
合格した入試形式: ユニヴァーサル・アドミッションズ(4月入学帰国生入学試験)

人文・社会科学  英語(リスニング)英語(リーディング)
35 / 4028 / 3029 / 36
 久しぶりに対面で紙のテストを受けたので、時間の長さと緊張感に驚いた。

 

【人文・社会科学】(現役時の点数: ー)

 文量が多いと圧倒されそうになるが、問題を順に確認しながら読み進めれば大丈夫。世界史(今回受けた年度ではアメリカ史)の知識がある程度あるといいかも。

 

【英語】(現役時の点数: ー)

 リスニングは落ち着いて聞く!  可能な限り問題を先に読んでから音声を聞くと良いと思う。読解は、要旨をつかむことと問題文の意図を正しく理解することができれば、いける。

 

【ATLAS】(現役時の点数: ー)

 ※受験せず

 

【受験生へのアドバイス】

 私は一般入試ではなかったので今回初めて過去問に挑戦しましたが、文章読解に慣れていると解きやすいと感じました! 大学の授業も文章を読むことが多いので、この機会に興味のある分野の学術的な本にも触れておくといいと思います。

 

④水色

 

学年: 2年
合格した入試形式: AO入試

人文・社会科学  英語(リスニング)英語(リーディング)
34 / 4020 / 3016 / 36
 AO入試組だったので試験前は不安でしたが、結果はそこまでひどくなかったので安心しました。

 

【人文・社会科学】(現役時の点数: ー)

 80分以内に解答するにはこの資料はかなり長く、さらに難しい内容だと思います。そのため普段から本や新聞を読んだりして、堅い文章に慣れておくのがおすすめです。また、問題には時事的な知識を問うものもあるのでその対策にも効果的だと思います。

 

【英語】(現役時の点数: ー)

 リーディングが少しひどく、アドバイスができないと思うので、友達が言っていたことを紹介します。友達はリスニング対策に、英語のラジオやCNN、BBCのニュースなどで、生きた英語を聞くようにしていたそうです。

 

【ATLAS】(現役時の点数: ー)

 ※受験せず

 

【受験生へのアドバイス】

 かなり特殊な問題ばかりですが、過去問をたくさん解くなどすれば必ず自分のものにできると思います。もし試験当日に分からない問題と出会っても、「自分が分からないならきっと周りも分からないだろう」というくらいの気持ちで大丈夫です。この記事を読んでくれている受験生の皆さんに良い結果が訪れることを祈っています!

 

⑤U氏

 

学年: 3年
合格した入試形式: 指定校推薦入試

人文・社会科学  英語(リスニング)英語(リーディング)
37 / 4017 / 3019 / 36
 続々と高得点をあげる後輩たちをよそ目に、リスニングでは5人の中で最低点を叩きだしました(笑)。ただ、指定校推薦で合格した学生の中にも、英語が得意な学生もたくさんいるほか、英語が苦手だとしてもELAなどでコツコツ努力をして、英語力を着実に向上させる学生もいるという点は強調しておきたいと思います。そして、推薦入学でありながら人文科学で37点も取れたことは、一生の自慢話として、周囲にネチネチと語り継いでいきたいと思います。

 

【人文・社会科学】(現役時の点数: ー)

 一般的な「国語」の問題とは異なり、読解問題に加え、データの読み取りや、歴史・公民の問題なども出題されるため、幅広い知識が必要になってくると感じました。しかし、どちらかというと広く浅くという出題形式のため、読解問題については筆者の主張や論の展開を、データの読み取りについては表やグラフが表そうとしていることを、「ざっくりと」捉える練習をすれば充分なのではないかと感じました。それに、知識問題についても根ほり葉ほり聞かれるというよりは、一般的な教養を押さえているかを問う問題が多いと思います。公民や歴史の基礎的な内容を復習しさえすれば、これといって特別な対策は必要ないのではないでしょうか。個人的には、解いていてとても楽しい問題でした。

 

【英語】(現役時の点数: ー)

 点数を見て頂くと分かる通り、他の人と比べてあまり良い点数ではないので参考になるか分かりませんが、リスニングについては一言で言うと、「ごちゃごちゃうるせえ」と感じてしまいました(言葉が悪くてすみません……)。そもそものリスニング力はもちろんとして、聞いている間に整理しなければいけない情報量が非常に多い問題だと思います。メモをとる練習や、情報をまとめる練習をしておくと良いのではないでしょうか。また、リーディングについては、「時間が足りねえ」という一言につきます。適切な時間配分を心がけ、英文の要旨を捉えながら読み進めましょう。そして、最後の文法問題でちゃんと得点を稼げるか否かが、重要なポイントになってくると思います(当てずっぽうで解いたら、酷いことになっていました(笑))。

 

【ATLAS】(現役時の点数: ー)

 ※受験せず

 

【受験生へのアドバイス】

 全ての試験に共通しているのは、集中力が必要だという点です。特に英語(リーディング)については、途中で心が折れそうになりました。しっかりと健康的な生活を心がけ、心身ともに万全な状態で試験にのぞんでください。

 そして、試験のことではありませんが、受験期において大切なのは「選択肢」をある程度確保しておくことです。おそらくこの記事を読んでいる方は一般入試を受けようとしている方が多いと思いますが、学校の成績を高い水準で保っておけば、いざというとき推薦という選択肢を選ぶこともできるようになります。気持ち的には、それだけでかなり楽だと思います。もしかすると「推薦なんて……」と思っている人もいるかもしれませんが、正直大学は入学してしまえば、皆一緒です。その人がどれだけ有意義な大学生活を送れることができるかは、その人が大学での活動をどれだけ頑張るかにかかっているからです(これマジで)。なので、大学に行きたいという強い思いがあるのであれば、一般入試だけでなく、推薦という選択肢も悪いものではないと思います。アンテナを高く張って様々な可能性を模索してみてください。心から応援しています。