「量産型ICU生」の特徴

 「量産型大学生」で画像検索をすると、いくつかの典型例がヒットする。世間のナウな大学生たちの間では、細身のチェスターコートや、耳を出してニット帽を被ることが流行しているらしい。しかし、今一つピンとこない。ICUにそんな格好の人はいない。そんな格好の人がバカ山に寝転がっているところを想像できない。どうやら、世間の量産型大学生と、「量産型ICU生」は全くの別物らしい。そこで今回は、筆者が考える量産型ICU生の特徴をマウスのみを使って絵にまとめた。筆者は、タブレットなどを持ち合わせていないので、少々雑な絵になってしまったことをご了承いただきたい。また、絵を描き終わってもまだ暇を持て余していたので、筆者の考える「ありがちなICU生のプロフィール」も、適当に創作した。キャンパスが恋しくてたまらないICU生の皆さんに、「ICUの風」を感じて共感していただけたら幸いである。
 なお、この絵は特定の個人をモデルにして描いたものではない。これはICU生のマジョリティの特質を抽出、把握するための一種の「(かなり適当な)理念型」を創出する試みであり、全ての者がこの通りだというわけではなく、ここに現れている特徴が全て当てはまる者もいないであろう。ただ、多くの者は、これらの特徴のいくつかは持っているであろうし、こういう人が多いということにも、ある程度共感していただけるのではないだろうか。なので、without further ado, let’s just dive right into it!



【解説】

 ICUの男の服装の特徴は、とにかく適当であるということに尽きる。都内の大学生とは思えない垢抜けない服装のため、渋谷に行くと田舎者と勘違いされて、アフリカ人の客引きに目をつけられてしまう。しかし、大学に入学して以降、周囲の人間に感化されアップル製品を愛用するようになる。SEAプロが終わった一年次秋学期頃から、留学先の大学のロゴがデカデカと入ったパーカーを着るようになる。ICUのロゴが入ったパーカーを着ていることもある。

【ありがちなプロフィール】

 神奈川県または、埼玉県出身。いわゆる純ジャパ。高校時代は英語が得意で、模擬試験ではいつも満点近くをとっていた。得意な英語を生かそうとICUに入学したが、ELAをやる中で、自分の発音とスピーキング力が思っていた程良くないことに気付き、悩む。英語力の向上を願ってSEAプログラムに参加し、カナダの大学で学ぶが、クラスメイトのほとんどが日本人と韓国人であったため、スピーキング力を鍛える機会はそれほどなく、大した進歩もないままに帰国。留学費用の40万円は一体何だったのだろうと、後悔の念ばかりが残る。最近では、インターン先の人から「ICU生なんだから英語ペラペラなんでしょ」などと言われることに、苛立ちとやるせなさを感じている。しかし、生真面目な努力家でもあるため、就職活動では某外資系コンサルティング・ファームの内定を獲得し、自尊心を取り戻す。「30代で家が建ち、40代で墓が建つ」と言われる過酷な業界の荒波に揉まれ、彼はたくましく生きていくことだろう。

【解説】

 服装、言葉遣いなどの面で、アメリカの女子大生を真似る傾向がある。最も馬鹿っぽく聞こえる英語の訛り、すなわちバレーガール・アクセントを完璧に習得しており、 ”OMG”と ”like,” が口癖。日本語で話す場合でも、ルー大柴のような話し方をする。少しでも暑くなると、海水浴に行くような格好で大学に来るようになる。毎朝、わざわざカフェでコーヒーを買い、持ち歩いている。「ダサい連中は眼中にない」とでも言わんばかりの自信満々な態度でいることが多いが、話してみると意外とフレンドリー。

【ありがちなプロフィール】

 日系大手自動車メーカーに勤務する父親の仕事の関係で、9歳までをアメリカで過ごす。英語の発音は完璧だが、語彙力が現地人の9歳児レベルで停滞しているため、ELAはストリーム3に入れられる。3年時には、アメリカ留学を決意する。第一志望はUCLA。ビーチ沿いの生活を夢見ていたが、GPAが足りずに落選してしまい、第二志望のオハイオ州立大学に行くことになってしまう。オハイオ州立大学は、「錆び付いた工業地帯」の一角、オハイオ州コロンバスに位置している。大好きなアメリカの現実をまざまざと見せつけられながら、彼女はたくましく生きていくことだろう。

【終わりに】

 この記事の内容は、ICUで2年間を過ごした筆者が見聞きしたことなど、個人的な経験に基づいている。共感できるところはあっただろうか。「こんなやつ見たことない」「ここをもっとこうした方がいい」などの意見があれば、適当にtwitterにでも書き込んでおいていただきたい。

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