どうやって行く?武蔵境駅

中央線武蔵境駅まで、いかに効率よく向かうか、それも、自転車で――これはICU生にとっては至極重大な問題だ。特に全学生の4分の1を占めるICU生にとっては、寮生活を支える諸般の施設――具体的には業務スーパーやイトーヨーカ堂、やおきんを始めとする商店群を擁し、さらに意識高い系活動都心エリアへの出口をとなる武蔵境駅は生活に欠かせない存在だからだ。

しかし、本学から武蔵境駅までのルートには、これといった定説がないのが現状だ。筆者は寮生として多くの同輩と共に武蔵境駅に向かったが、ルートはまさに十人十色。そこで、本記事ではそのうちでも有力と思われるものを取り上げ、実際に走った上で「最強のルート」を決定することを試みた。念のため、以下に試走にあたってのルールをメモしておこう。

  1. 速度は最大で時速25キロ
  2. 見通しの悪い交差点では減速、一時停止する
  3. イヤホンは使用しない
  4. 出発点はハイ門から出た場合と正門から出た場合の公平を期すため、神学大前交差点とする
  5. ゴールは武蔵境駅nonowa口
▲多くの荷物を積載した生活者仕様のブリヂストン ANCHOR UC9。この自転車でテストに臨んだ
▲多くの荷物を積載した生活者仕様のブリヂストン ANCHOR UC9。この自転車でテストに臨んだ

 

  • オーソドックスなルート

最初に紹介するのは、本学のいかなる新入生でも思いつくであろう、非常にわかりやすく、直線的なルートである。神学大前からそのまま天文台通りを北に上り、ツタヤ、グルメシティを横目にペダルを漕ぎまくる。右に曲がるタイミングについては諸説あるが、ここでは中央線の高架をくぐって右折。再開発が進む北口ロータリーがお出迎えだ。

このコースのメリットは、なんといっても業務スーパーのある駅北口に出やすいことだ。誰しも入学したての頃、南口に着いたはいいものの反対側に行く方法がわからずに途方に暮れた経験があるはずだ。駅構内を通るのも、東側から回っていくのも大変煩わしい。その点、このルートなら一本道で北側に出られる上に、西武の駐輪場(24時間ごとに100円、無料時間なし)もすぐそばだ。

ただし、友達と複数人で通るには向かない。このコースの試走は、接触事故に遭遇し1回目がオジャンになったため、2回行っている。道路はうるさい上に危険であり、オシャベリどころではない。

だが、例えばサイクリングが趣味で危険がいっぱいの道路を渡ることに慣れている者にはお薦めできるかもしれない。後述する他のコースで登場するような「見通しの悪い交差点」がなく、信号さえ守れば加速し放題だからだ。

このルートをベースにグルメシティの2本前で右折するルートが、現状ICUで最も普及しているルートだと思われる。また、娯楽と食料の少ないICUの森で生活するにあたって、沿道のツタヤとグルメシティは大いに助けとなるはずだ。

▲主要道路なので、どうしても渋滞には悩まされる
▲主要道路なので、どうしても渋滞には悩まされる
  • WG社員御用達ルート

次にご紹介するのは、現在我が社で最もよく使われているルートだ。

まず、松屋が見える西野交差点で右折し、ローソンストア100で左折。そのまま直進し、左手に公園が見えたら右だ。その後適宜左に曲がり、押しボタン式の交差点を乗り越えて北進。武蔵野プレイスを右手に見ながら到着する。

▲図書館、カフェが入居する武蔵野市立「ひと・まち・情報創造館 武蔵野プレイス」。知らない人はもったいない。
▲図書館、カフェが入居する武蔵野市立「ひと・まち・情報創造館 武蔵野プレイス」。知らない人はもったいない。

 

 

時間は最初に紹介したオーソドックスなルートとあまり変わらない。しかし、何よりの特徴は道が静かであることだ。沿道に目を向けてみると、神社、公園、そして農園と、東京とは思えないような長閑な風景が広がっている。心が落ち着くし、複数人で話しながら往くには絶好のチョイスといえよう。

一方で、住宅街なので見通しの悪い交差点も多く、突然人が飛び出してくる可能性も少なくはない。絶対にタイムアタックを試みてはいけない。

▲郷愁を誘う田園風景
▲郷愁を誘う田園風景

 

 

沿道はオーソドックスなルートほどには充実していないが、中盤で出現する「大山家」は見逃せない。ここの溶き卵ラーメンは、間違いなくICU界隈で最もうまい。ミニ溶き卵ラーメンと白米(小盛り~大盛りまで等価)で550円で満腹&満足できるライフハックは、ここだけのヒミツだ。

▲ラーメン・大山屋
▲ラーメン・大山屋
▲ルート中にヤツが2回も現れるのが難点だ
▲ルート中にヤツが2回も現れるのが難点だ

 

  • 「ハイ門の守護神」ルート

②のルートを使おうとしたが、ハイ門から出てしまった……。そんな時にお薦めしたいのがこのルートだ。電波塔のふもとを左折し、そのまま北へ。階段状に上り続け、中華料理店で右折。ちなみに、ここを左に曲がれば東小金井駅に出られるので汎用性が高い。

その先は①、②のルート両方に無理なく合流できる。②のルート同様見通しの悪い路地が多いが、ハイ門主義の読者諸君にはオススメだ。

以上簡単に3つだけ紹介したが、所要時間はいずれも6分30秒前後だった。遅刻に厳しい授業も多い中、学校への早着は至上命令とも言えるが、距離も実測1.8㎞メートル前後で大差がない。渋滞状況にもよるが、コース選びより駐輪場への車庫入れの速さが勝負を決めることになるだろう。

少年老い易く、学成り難し。用途に合わせて最適なコースを選択し、時間の有効活用につなげたい。

2015年10月31日、一部表現について改変致しました。ご了承ください。(編集長)