DID YOU KNOW? あなたの知らない学則の世界

gakusoku

皆さんは、学生ハンドブックでICUの学則をチェックしたことがあるだろうか?

大学生活に必要な情報は、ICU Portalやehandbookで手に入るから、わざわざ学則の条文を確認しなくても良いだろうと思うかもしれない。しかし、学則の中には、あまり学生には知られていないが、興味深い規則もあるのだ。このコラムでは、普段目にすることが少ないその内容を紹介したい。

 

1.ICUの教育職員(先生)には4つの役職がある

学則第1章は総則となっている。その中でも第3節は、教職員についての規則に関する条項だ。ICUの教育職員(先生)の役職は、第3節第7条において、教授、准教授、講師、助教が定められている。准教授と助教がそれぞれ記載されているのが特徴的だ。

 

2.大学には教授会、幹部会、職員会議がある

第1章第4節、第5節、第6節は、それぞれ教授会、幹部会、職員会議に関する条項である。専任教授が参加するのが教授会、行政職員(学長、学務副学長、総務副学長、教養学部長、大学院部長、学生部長、国際渉外部長、図書館長、事務局長)と学長または幹部会に選ばれた人が参加するのが幹部会である。また、学長の了承があれば職員会議が開かれる。教授会とは別に、幹部会と職員会議が定められているのは意外だった。

 

3.秋休みは学則には明記されていない

第1章第7節は、学期と休業日に関する条項である。第24条では学期の期間を、第1学期(4月1日~8月31日)、第2学期(9月1日~11月30日)、第3学期(12月1日~翌年3月31日)と定めている。学則上では、春学期、秋学期、冬学期とはなっていないのである。

第25条では休業日として、日曜日、国民の祝日、献学記念日(4月29日)、クリスマス(12月25日)、春期休業(3月25日~3月31日)、夏期休業(7月1日~8月31日) 、冬季休業(12月26日~翌年1月5日)が挙げられている。しかし第25条2で、休業日は、学長による追加および削除が可能であるとされている。実際、2014年度の場合、献学記念日の4月29日に授業が行われ、秋学期授業終了日の翌日(11月21日)から冬学期履修登録の前日(12月3日)までが秋休みになっている。秋休みが学則には書かれていないのか気になるところではあるが、あくまでも休業日は目安に過ぎないのであろう。

 

4.1学年の定員は620名である

第5章は、学生の定員に関する条項である。第62条では、入学定員を620名、総収容定員を2,480名と定めている。しかし、ICUが公式サイトで公表している「在学者数、収容定員充足率」を参照すると、2014年5月1日時点での1年生の学生数は565名であり、定員の91.1%しか満たしていない。入試制度が変更される移行期間に当たるため、新しい入試制度が定着するまで新入生の学生数は安定しないのであろう。ちなみに、2014年5月1日時点での教養学部全体の学生数は2,675名で、総収容定員より7.9%多くなっている。

 

以上、学則の条項を詳しく見てみた。学則はあくまでも規範であり、実際には、休業日の例のように弾力的に運用されることもある。学生向けの情報は、ICU Portalやehandbookを読んでいれば困ることは少ないと思う。とはいえ、今後、学則を知らないことによって何かしらのデメリットが生まれる可能性もなくはないので、皆さんはこれを機会に、一度くらい学則に目を通してみてはいかがだろうか。なお、学則は大学の公式サイトでも公開されている。

 

参考文献
国際基督教大学「学則」、国際基督教大学『メニュー 大学概要 基本状況 大学概況 大学の教育研究上の目的・組織に関する基本情報 学則・学位規定』 。
http://www.icu.ac.jp/about/info/regulation.html
(2014.9.14閲覧)

国際基督教大学「在学者数、収容定員充足率」、国際基督教大学『メニュー 大学概要 基本情報 大学概況 学生に関する情報』。
http://www.icu.ac.jp/about/info/outline.html
(2014.9.14閲覧)