新バージョンのMoodleが2015年より本格始動! その特徴とMoodleの今後は?

▲新しいMoodle
▲新バージョンのMoodle

ICUの様々な授業で用いられているオンラインツールMoodleが、2015年度よりバージョンアップする。既に一部のコースでは、新たなバージョンのMoodleが導入されており、Moodle@ICUのログインフォームの下部にはリンクが開設されている。そこで、来年度の本格稼働を前に、バージョン更新の背景と新バージョンの特徴について、総合学習センターの小林さんにお話を伺った。

(※取材内容は再構成済み)

 

――なぜMoodleのバージョンアップを行ったのですか?

実際にはもっと早くからバージョンアップを検討していたのですが、現在のバージョンがある程度安定稼動していたこと、慣れたインターフェースが変わってしまうことによるユーザーの負担などを考え、タイミングを見計らっていました。

そこに、Long term support (他のバージョンよりもセキュリティパッチなどのサポート期間が長い)バージョンがリリースされましたので、この機会に新しいバージョンに移行することにいたしました。

 

――新バージョンのMoodleへの移行スケジュールを教えてください。

来年の新入生が入ってくる4月から、新しいバージョンに移行したいと考えています。

 

――どういった点が従来のMoodleとは異なるのですか?

コンテンツを利用する学習者にとっては、レイアウトやインターフェースが変わるぐらいで、あまり違いは感じられないかもしれません。しかし、コースを運営される先生方にとっては、今までなかった新しいコンテンツの見せ方や機能が追加されたり、ファイルの添付がドラッグ・アンド・ドロップの操作でできるようになったりしています。

 

――試験運用で利用している先生の反応はいかがですか?

ドラッグ・アンド・ドロップでファイルをアップロードできるようになったのはとても便利だと思う、以前のものよりもぐっと見やすくなった、というお声をいただいています。一方で、ファイル構造などが以前と違うので、戸惑われる場面もあるようです。

 

――今後どのようにしてMoodleの利用を促進したいと考えていますか?

ファイルのアップロードが手軽に行えるようになったことは大きな利点だと思いますので、そのあたりをアピールし、利用者を増やしていきたいと考えています。さらに、参考資料をアップするだけでなく、オンラインディスカッションやレポート提出、その他、授業時間外の学修環境として活用の幅を広げていただけるようサポートしていきたいと思います。

新年度からは、非常勤の先生方や TA も全員 Moodle に登録され、アカウントの申請をしなくても、Kerberos のパスワードでログインできるようになります。特に非常勤の先生方はオフィスアワーの時間を設けることが難しいため、学外から受講生とやりとりできるメリットもあるかと思います。

 

――最後に一言お願いします。

新しいバージョンでは、iPhone や Android 用の公式アプリも用意されています。モバイル環境でコンテンツをダウンロードすることも簡単になりますし、iPhone から音声や動画などを直接アップすることもできるので、新しい使い方も試していきたいと考えています。

 

――ありがとうございました。

 

新バージョンのMoodleは、ファイル追加の簡素化やスマートフォンとの連携向上など、時代に即した機能強化がなされている。また、学生だけでなく先生方にとってもMoodleがより使いやすくなれば、授業運営において豊富な機能をより容易に活用できるようになるだろう。新たなバージョンの今後に期待したい。