ICU祭直前!実行委員長インタビュー

いよいよ明日に迫ったICU祭。10月21・22日に行われるICU祭の企画・運営をするICU祭実行委員会の委員長、ID19の山田健太郎さんにお話をうかがった。(内容は再構成済み)

――今年のテーマ『どんな壁も壊しなさい! Tear down ANY wall!』にはどういう意味が込められていますか。

アメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンがベルリン750周年記念式典のスピーチで発した言葉“Tear down this wall!”に由来しています。

この世に存在する様々な差別の「壁」も、学外の人がICUに対して感じている「壁」も、学内での「隔たり」も、すべてこの多様性に富んだICUの学園祭で壊していこうというメッセージが込められています。

「どんな壁も壊しなさい! Tear down ANY wall!」というテーマのもと開催される今年のICU祭で、大学生らしいエネルギッシュさを感じて欲しいです。

――昨年の祭と比べて今回変わったところはどこですか。
数多くありますが、3つ紹介させてください。

一番大きく変わったのは、おそらくこども向け企画の大幅増加です。ここ数年、委員会主催のこども向け企画は基本屋内のみで実施していました。昨年、親子連れの利便性を考えて本館1階(西側)に設けられた「ワクワクこどもWing」は、人で身動きが取れないほどの混雑具合でした。他大の学祭と比較しても、こどもの来場が多いICU祭です。せっかく広い敷地があるんだから、こどもたちには外で思いっきり遊んで欲しい。そんな想いで、本館前の広大な芝生に、綿あめ配布所、9m×15mほどの大きな迷路、 様々な昔あそびが楽しめる広場、広げると全長8mにもなる「世界一大きな布絵本」の読み聞かせ、木工や藍染ができる「一日プレイパーク」、親子で楽しめるミニ運動会など、数多くの企画を用意することにしました。理学館から図書館まで、キャンパスを広く使って実施されるスタンプラリーは、昨年フォトラリーが加わり、今年さらにクイズラリーが加わりました。雨天中止の企画も多いので、雨が降らないといいのですが……。

それと、総合受付で来場者に配布する広報物も大きく変わります。地域のお店紹介冊子が今年から全面カラーでポップなデザインの魅力的なものになりました。広告を出してくださっているお店の特集ページやクーポンなども掲載しています。ぜひ手にとって目を通してみてください。今年新たに作成した受験生向けの冊子には、ICUの入試情報やサークルの情報などが掲載されています。6つ折のリーフレットは昨年の踏襲ですが、これさえあれば、ICU祭のだいたいのことが分かるように構成されていますので、ぜひ活用してみてください。

もう一つ大きく変わったところを挙げるとすれば、9月入学生や留学生の巻き込みです。大学祭自体、海外にない文化で馴染みがない上に、9月日本に来てICU祭がすぐということもあって、ICU祭の存在を知らない留学生が例年多くいます。その点、今年は月見でICU祭の広報だけでなく、運営側として関わってもらえるよう様々な形で広報を行ってきました。ミドルベリー大学日本校のプログラムの一環としてICU祭の活動に関わる留学生もいるほどで、今年はより多くの留学生にICU祭を楽しんでもらえそうです。

その他にも挙げればきりがありません。屋外のテント企画数もかなり増えました。昨年始まったエリアの装飾も一段と華やかになりました。また、ICU祭の入口には大型のゲートが設置されます。これも初めての試みかと思いますが楽しみにしていて下さい。

――特に注目して欲しいところはどこですか?
今年とりわけ注力したものを3つ紹介します。

ICUらしさを来場者の皆さんに全身で感じて欲しい、そんな想いから生まれた目玉企画が『チャペルコンサート』です。この企画では、巨大なオルガンが光る荘厳な礼拝堂でハンドベルや宗教音楽を一度に味わえます。

また、どうしても学生の内輪の盛り上がりに終始しがちな大学祭をどんな方にも楽しんでもらえるよう、様々な年代を対象とした企画の充実はもちろん、多くの広報物での日英両言語での対応、チャペルコンサートでの点字対応、さきほども紹介した受験生向けのICU紹介冊子の導入など、来場者目線の工夫を凝らしました。

「社会・地域と連携した活動を積極的に進めていく」。これは、近年ICUが打ち出している方針であり、大学の役目の一つです。大学という原来閉鎖的になりがち空間が地域に開かれる年一度の機会であるICU祭を、地域の人たちがもっと親しみやすいものにすべきではないか。地元店舗のICU祭招待のみならず、地域のカフェや農家支援団体との地元産フルーツドリンク開発、近隣神社の例大祭のお手伝いなど、様々な取り組みを通して、地域に開かれた大学祭を目指しています。これは昨年の方針の踏襲ですが、地域密着型の大学祭として、地域のお店を招待したエリアを今年も用意しています。

――ICU祭へ向けて意気込みをどうぞ。
意気込みというよりは……もう雨が降らないことを祈るばかりです(笑)