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【特集:C-Week】北中牧師に聞く、C-Weekの魅力 <後編>

 

北中牧師に聞く、C-Weekの魅力 <前編>

――今年からの新企画、四宗派対談についてお聞かせください。

これ、イチオシなんです! 実はこれは2年越しの企画で、一昨年から「やりたい!」って言ってる学生が何人もいたんです。でもどういう風にやるのかとか、誰がどうやってつてをたどるのかなど全然進まなくて、できませんでした。実は今度スピーカーになってくださる方がICUで宗教学を教えているライアン・ワード先生です。ご自身の専門は仏教とかアジアの宗教に関連しているんですけれど、「私はなになに教徒ですというのは言いません。自分のことは無宗教だと自覚しています」っていう先生です。

で、この方と、(四宗派対談を)やりたいと言っていた学生が、すごい意気投合してくださって。それで、まずはライアン・ワード先生のつてをたどっていろんな方を探していきました。やっぱり宗教間対話って難しいじゃないですか。それで司会者が大事だという話になって、千葉眞先生に白羽の矢が立ちました。先生はすごい熱意をこめて引き受けてくださりました。実は神道のスピーカーとして来てくださる鎌田東二先生(上智大学グリーフケア研究所特任教授、京都大学名誉教授)も千葉先生のお知り合いなんです。ケネス田中先生(武蔵野大学教授、同大仏教文化研究所所長)仏教のご専門なんですけれど、アメリカ仏教のご専門です。

世界にはいろんな宗教がありますけど、一神教なのかどうかは大きな分かれ目です。実は今度の四宗教対談では一神教はキリスト教だけです。これはわざとこういう風にしました。最初はイスラム教の方もどなたかお招きしましょうかって言っていたんですけれど……。神道は八百万の神がいらっしゃるので多神教です。仏教の仏陀は我々の先駆者であって神ではない。そういう3つの宗教と無宗教ひとつで、ここに一神教仲間が入ってくると対談に複雑さが増すので、イスラム教を対談に加えるのは控えました。でもいつか一神教対談っていうのもやってみたいですね。
そのシンポジウムと宗教音楽センター主催の「セイクリッド・ハープを歌ってみよう」っていうワークショップが重なってしまって……。その無念さがあります。

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“A solemn picture for a solemn tune” by Kyle Monahan is licensed under CC BY 2.0

――C-Weekのなかで、宗務部と宗教音楽センターの合同の企画はありますか?

合同企画は、数年前パイプオルガンコンサートを企画した以来ありません。その発端は「礼拝などで到底弾けないような現代音楽的なのも含めて、普段聞いたことのないようなパイプオルガンの音色を聞きたい」という私たちからの無茶なお願いでした。それ以外では、宗教音楽センターが、毎年センター主催の公開講座をしています。それが毎年春学期のこのC-Weekの期間に重なる形でやっていて今回みたいに期間が重なったりするときは、もうC-Weekの企画の一つとしてやってしまいましょうということですね。面白いんですよね。最近知ったんですけど、宗教音楽センターも攻めてきていると思います。以前、仏教徒のお坊さんとキリスト教の牧師が一緒にギターをもってセッションする「念仏でアーメン」っていうすごい企画もありました。

今回ワークショップで行われるセイクリッド・ハープっていうのは絶滅の危機に瀕しているアメリカの聖歌の一手法で、開拓移民の時代に、アメリカのいろんな教会で行われていました。楽譜が読めない人も、音楽を習ったことがない人でも、気付けば四部合唱になっているっていうすごいやり方を編み出したんです。この歌い方の特徴は、誰でもリーダーになれるということなんです。それがなくなりかけてるので、近年アメリカで再発見して、セイクリッド・ハープをちゃんと守っていきましょうっていう動きが出ているんですね。ICUの礼拝堂は特に天井が高くて、硬い感じなのでエコーがするらしいんです。だから結構な歌声になると思いますね。
――最後に何かメッセージをいただけますか。

C-Weekは昼休みが長いバラ色の期間なんですけど、このデジタル時代にみなさんは、自分の都合のいいときに自分の都合のいいやり方で参加するっていうことが、過去のどの時代の人類よりも可能な時代に生きていると思うんですね。インターネットで授業が見られるといったこととかは最たる例だと思います。そのことの素晴らしさが片方にあって、でも、もう片方に、じゃあ不便な時代は何があったのかってことがあると思うんですね。便利になっていいことだけなのかっていうのはやっぱり考える余地があると思います。

C-Weekはいろんな企画がありますが、録音、録画、その後のインターネットへのアップはありません。つまり逃したらおしまいです。その日の30分、あるいは1時間2時間を何に割くのかっていうことと合わせてC-Weekを味わっていただければと思います。そして、C-Weekの企画は全部自由参加です。ICUはやっぱり自由を大事にするんですね。

みなさんも自由についてこれからどんどん考えると思いますが、何にも縛られないことが自由ではないと私は思います。むしろ、人間であれば、必ず何かに縛られているんです。自覚的に自分で何に縛られるのかを自分が選ぶっていうときに、初めて人は自由になるのだと思います。だから、そういったものとしてC-Weekを扱っていただければ嬉しいなと思います。
――ありがとうございました。
※この記事は2016年5月12日発行のThe Weekly GIANTS No.1162号からの転載です。