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人権セミナー キャンパスにおける多文化共生を考える

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12月13日のコンボケーションアワーに第19回人権セミナーが開催された。「キャンパスにおける多文化共生を考える」をテーマに、学生と教職員がワークショップ形式でICUにおける多様性のあり方を考えた。

ICUのキャンパスにはさまざまな国籍や背景を持つ学生が集まり、対話を通して日々学んでいる。こうした環境に慣れた私たちは、身の回りが多様性にあふれていることを自覚しているつもりでいるが、だからこそ人種の違いやジェンダーに対する意見の相違を改めて考え、自己や他者に向き合う姿勢を問い直す必要があるように感じられる。

 

弁護士の小竹広子氏は、弁護士としてのこれまでの経験やご自身の人生と絡めながら、文化の違いが引き起こす衝突に触れ、個々の人間が持つ固定観念がトラブルの原因となりうることを指摘した。

 

例えば、結婚して夫婦になった後に、その夫婦のうちどちらかが「お金のことは妻が管理すべき」というステレオタイプを持っている場合、金銭への考え方の違いが原因となったトラブルに発展することがある。このような異文化との出会いから生じる衝突に対処するとき、あらためて異文化に対する理解を深めることが大切だと小竹氏は語った。

 

ワークショップでは、自らをマジョリティと感じる場面とマイノリティと感じる場面について、参加者がそれぞれの意見を述べあった。マイノリティと感じる場面については、留学などで海外に行ったときに、日本人としての自分をマイノリティだと実感したという意見や、ELAのディスカッションをしているときに、自分の意見は少数派なのだと思いがけず感じたという意見が聞こえた。しかし自身がマジョリティだと感じる場面についてはなかなか活発には意見が出ず、自身がマジョリティである場合にはそもそも実感することが少ないのではないかという結論に至った。

 

講演会後、講師の小竹氏から「人権セミナーを定期的に開催していることだけでなく、ワークショップでこんなに活発な議論が自然となされることに驚きを感じている。こうして集まって人権について考えることができ、非常に良い機会だった」とコメントをいただいた。

 

ICUに集う学生の多様さを十分に認識していたとしても、自らがマジョリティであるときには必然的に存在するはずのマイノリティに意識が向かわない危険性がある。当たり前のことだが、今回の人権セミナーでのディスカッションを通して、多数派である自覚が少数派への配慮につながるのではないかと考えた。

 

これから私たちは、キャンパスに限らず様々な場所で自分と異なった文化を持つ他者と出会い、関わる中でお互いを尊重し合わなければならない。より広い多様性に身を投じるにあたって、学生のうちにこうして考える機会を持つことが大切だとあらためて実感した。無意識のうちではなかなか難しいことだが、日々の生活の中で頭の片隅に今回の講演会の内容を置いておくことを心がけたい。