ICUの模擬裁判チーム、ネルソンマンデラ世界人権法模擬裁判大会出場!

ICUの学生である中来田桃さん、山﨑千鶴さん、鳴島歳紀さん、薄久保崚さんによる模擬裁判チームが7月に国際連合欧州本部で開かれたネルソンマンデラ世界人権法模擬裁判大会に参加した。そこで我々は模擬裁判チームの一員である中来田桃さん(ID20)にインタビューを行った。(※インタビュー内容は再構成済み)

――まず模擬裁判の概要について教えてください。

模擬裁判は、まず原告側と被告側に分かれ、原告側だったら原告側の主張などを盛り込んだ文章を作り、被告側も同じように文章を作って、その書面を使って弁護士がやっているような作業を行います。そして、法廷で実際に裁判を模倣した形式で弁論を行います。

ディベート部に所属しているということもあって、弁論には結構慣れていると思っていたのですが、現実でも起こりそうな架空の事件や国際紛争を扱う模擬裁判において、法学の知識や法学のケースを応用して論じるというのはディベートとは違うものがあり、ただ弁論の力だけが試されているというわけではないな、と感じました。模擬裁判を通して、ICUで勉強した内容などを実際に応用して考える力が養われたと思います。ただ知識だけでなく、結局裁判も相手が人なので、人の心を動かす力や、チームワーク、いかに物事をマクロとミクロの両方の視点から見るかといったことも試されているなと感じています。これまで法学に興味がなかった人にとっても面白く、自分の力になる活動ではないでしょうか。

――模擬裁判のチームはサークルとして活動しているのですか。

いいえ、今のところサークルではありません。元々、模擬裁判は、法学メジャーの松田浩道先生の「法学特別研究」という授業内で行っていた活動の一つでした。

――中来田さんはどういった経緯で模擬裁判を始めたのですか。

元々、模擬裁判に関わっていた人の多くがディベート部に所属しており、そのうちの一人の先輩に誘われて、昨年度の冬学期に「法学特別研究」を聴講させてもらい、そこで模擬裁判を始めました。次の学期から正式にその授業を受けて、その時にジュネーブで行われたネルソンマンデラ世界人権法模擬裁判大会に参加させてもらいました。

――模擬裁判はチームで行うのですか。

大会にもよるのですが、私が経験した大会はペアでの参加でした。ただ、ネルソンマンデラ世界人権法模擬裁判大会では私と山﨑さんのペアに、オブザーバーという形で鳴島さんと薄久保さんが付いてきて、資料集めなどを手伝ってくれました。

――ネルソンマンデラ世界人権法模擬裁判大会について教えてください。

ネルソンマンデラ世界人権法模擬裁判大会は模擬裁判の大きい国際大会で、北米、アジアといった地域ごとにいろいろな国の大学や大学院の学生が参加していました。弁護士の方や、いろいろな国際機関で働いている方が審査員として参加していたり、弁論の時に相手から鋭い質問や指摘を受けたりと、リアルな現場を感じました。この大会は規模の大きいものだったので、様々な国際会議を傍聴したり、ICUを卒業して国際機関で働いている方と話すことができたりして、多くの機会に恵まれていました。大会は毎年開催されているので、国際機関に興味を持っているICU生にとって、とてもためになるものだと思います。

――中来田さんのこれからの活動について教えてください。

もうすぐ27th ICU Tournamentというディベートの大会があり、その運営をディベート部で行っています。模擬裁判とは直接的には関係ないのですが、ディベートなどで弁論に関する活動を続けていくつもりです。また、今年は参加できないのですが、フランス語で行う模擬裁判の大会への参加を松田先生に誘われているので、フランス語でも模擬裁判ができるレベルになって、国際大会に参加できたらいいなと考えています。それと、OECD Student Ambassador ProgrammeというプログラムにICUチームの一員として参加する予定なので、模擬裁判での活動を生かして頑張りたいです。

――ありがとうございました。