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【ここでしかできない留学】モスクワ国際関係大学 河智世さん

ICUには海外の提携校で1年間学ぶことができるという交換留学制度があり、現在も多くのICU生が世界中の大学で勉強している。それぞれが現地でしかできない経験をして多くの刺激を受けていることだろう。そこで、Weekly GIANTS Co.は「ここでしかできない留学」をテーマに、世界中に留学しているICU生へのインタビュー企画をお届けする。第六回はロシアのモスクワ国際関係大学に留学中の河智世さん(ID 20)だ。(※内容は再構成済み)

▲河さんとロシアから宇宙に行った犬の剥製

--最初に、現在留学しているロシアと、モスクワ国際関係大学について簡単に教えて下さい。

ロシアは広大な国土を持つ多民族国家です。そのため、暮らしている人々はあらゆる見た目を持ち、多様な宗教を信仰しています。私が住む首都のモスクワは、国内全土から観光客や移住者が集まってくるロシア屈指の都市です。

モスクワ国際関係大学は、外交官を多く輩出するなど、国際関係学に関しては国内トップレベルの教育機関です。そのため、ロシア国内だけではなく、旧ソ連圏の諸国を中心に多様なバックグラウンドを持つ学生が集まっています。私が所属するSchool of Government and International Affairsは外国人や留学生のために新しく設立された学部で、授業は全て英語で行われています。  

--河さんが感じているモスクワ国際関係大学の魅力はなんですか?

モスクワ国際関係大学の魅力は、前述のように英語で学部の授業を履修しながら、ロシア語も一週間に10時間ほど習える点です。クラスはICUでのELAのように少人数制のため、クラスメイトとも仲良くなることができました。そのおかげで、留学が始まる前は全くロシア語ができませんでしたが、現在では日常で困らないほど上達しました。その最大の理由は、常にロシア語に浸っていることだと思います。ロシア人は基本的にロシア語でしか喋りかけてこないため、語学を練習する機会が豊富です。ちなみに、国際空港でもあまり英語は通じません。そのため初めてモスクワの空港に到着した際に、ロシア語の指示が理解できず、間違えて外交官用のレーンに並んでしまいました(笑)

もう一つの魅力は、全体的に東アジア圏出身の学生が少なく、日本であれば決して出会えなかったような国出身の学生と出会えることです。正直、最初は聞いたこともない国出身の学生が多く驚きましたが、今では異文化交流を楽しんでいます。例えば、「旧ソ連とロシアの国際関係」という授業で、政治的に敵対しているアゼルバイジャンとアルメニア出身の生徒が両国間での戦争が勃発した理由について、白熱した議論を繰り広げていました。国際関係をロシアの視点からだけではなく、周辺国の視点を他の大学生から学ぶことができるので非常に興味深いです。

--大学生活について教えて下さい。

大学で履修している授業は主に地域学(アジア、中東、ヨーロッパ、旧ソ連圏)、ロシア経済、環境学などです。様々な分野をロシアの視点から学べることが特長です。

また文系分野の授業であればICUのように分野を問わず履修できることも嬉しいです。

大学生活で一番驚いたのは、服装に気をつけなければいけないことです。例えば、男性は半ズボンを履いて校内に入れませんし、私もビーチサンダルを履いて入ろうとした際は注意されました。実際、富裕層が多い本大学では、テレビドラマに出てくるような優雅な格好をして登校してくる学生がたくさんいます。例えば、男性はスーツを着用し、女性はピンヒールに高級カバンを持ち、ポルシェなどの高級車に乗っています。しかし、ロシアは貧富の差が激しいので、他の大学では事情が違うと思います。

もう一つ非常に驚いたのは、試験中にカンニングをする学生が多い印象を受けたことです。先日、コンピュータ室でテストがあった際、周りの人はインターネット上で情報を共有して受験していたのを見た時は、衝撃でした。もちろん、全ての学生がそういうわけではないと思いますけど……。

--現地での生活について教えて下さい。

ロシアでの生活で気に入っている点は、意外にも治安がすごく良いため一人でも安心して出歩けるところです。また、ボルシチなどを含め、ロシア料理も美味しいですし、アジア系のお店がいたるところにあるので食事で困ったことはありません。米も醤油もスーパーに売っています。最近は、日本では絶対に行けない北朝鮮レストランに行ってきました。地下にあり見た目が怪しかったので最初はとても不安でしたが、料理はとても美味しかったです。シェフやスタッフは北朝鮮政府から派遣されているらしく、政治的な意図が気になるところですが、独特の雰囲気を味わうことができました。

不便な点は、店員とか寮の管理人にお願いをする際に、あまり融通がきかず断られることが多いことです。また、学校から5分ほどの寮に住んでいるのですが、とても狭い上に管理人が急に訪ねてくることもあるので、後輩にはあまりオススメできません。

他に印象深かったのは、冬季休暇中に、一人でウラジオストクからモスクワまでシベリア鉄道に乗りロシアを横断したことです。もう一生乗りたくありませんが、人生で一回は挑戦したかったので達成感がありました。各駅停車だったため、何もないロシアの地方をたっぷりと見ることができました。全く人気がない田舎町でも、乗客が降りていくのを見て「この街も誰かにとっては帰る場所なんだ」と感慨深くなりました。逆に私は、方角的に日本からどんどん遠ざかっていたので、少しホームシックになりました。

あと、モスクワはヨーロッパに近いので東欧を訪ねてみるのもオススメです。実際に、私はハンガリーとチェコに行きました。これからはポーランドにも行く予定です。

--カルチャーショックや「ロシアだからこそ!」と感じることはありますか?

ロシアだからこその良さは、みんながゆったりと生きているところです。あまり大きな娯楽施設などはありませんが、ロシア人はそれぞれの生活を楽しんでいる印象を受けます。例えば、友達と遊ぶ際はよく公園などに散歩をしに出かけます。私は、それには日常の些細なことでも楽しめる彼らの素朴な性格が関係しているのではないかと考察しています。

--最後に一言あればお願いします!

私のロシア留学が決定した際、周りには「危なそう!気をつけて」とよく言われました。そのため、とても警戒してモスクワに留学しましたが、蓋を開けてみたら拍子抜けするくらいに良い国だなという印象です。確かに、ロシア人は最初は笑顔もなく声も大きいため怖かったですが、慣れてしまえば日本にはない人の温かさや、ここでしかできない体験できないことがたくさんありました。

他にも、就職活動もこの経験を話すことで上手くいっていますし、何を吸収するかはその人次第ですが、ロシアで生きているだけで毎日刺激的なことがあると思います。

そのためロシアに興味ある人はもちろん、「人とは違う1年間を過ごしてみたい」と思う人にもロシア留学はオススメです。私みたいにロシア語力ゼロで行ってもなんとかなります!質問があればFacebookなどを通して気軽に連絡をしてください。