北中晶子牧師に聴く、ICUのクリスマス

12月15日(金)に燭火礼拝も終わり、いよいよクリスマスを迎えようとしている。そこで今回は、ICUでのキリスト教に関連するイベントを運営する宗務部の北中晶子牧師に、お話を伺った。(内容は再構成済み)

―ICUはキリスト教の学校ですが、クリスマスは比較的質素ですよね。

クリスマスがキリストの降誕祭であることは知っての通りですが、なぜイルミネーション装飾を施すのかご存知でしょうか。それは暗闇に光が灯るように、暗く悲しい世界に光、つまりキリストが現れたことを祝うためです。普段何もないところに、ポッと光が灯る。それだけで暖かな気持ちになります。光を灯すこと自体に意味があるのであって、光の量とは無関係です。

もし、質素なイルミネーション装飾にあえて説明を加えるとすれば、それは地理的な事情が絡んでいます。キリスト教は欧州を中心に北半球で栄えた宗教であり、12月といえば日照時間が短いために暗く寒い冬です。したがって、ほんの少しの光でも、世界を照らす役割を十分に果たしてきたのです。余談ですが、イルミネーションに宗派ごとの決まりはなく、カトリックに比べプロテスタントが必ず質素ということはありません。

―てっきり予算上の問題であるとばかり思っていました。

もちろん金銭的な事情も、質素なイルミネーションの一因であるかもしれません。現在クリスマスツリーはチャペル前の1本のみですが、実はかつて、正門前にもツリーがあり、チャペル前のものと合わせて計2本ありました。ですが、どちらか一方に絞ることとなり、正門前のクリスマスツリーは廃止しています。

-燭火礼拝が終わりました。今後のイベントを教えてください。

まず、24日午前にチャペルでクリスマス礼拝、同日午後にクリスマスイヴ礼拝があります。順序が逆転しているため、不思議に思われるかもしれません。というのも、例年、25日ではなく直近の日曜日にクリスマス礼拝をおこなっています。今年は偶然にも、24日が日曜日ですから、同じ日の午前と午後に分けて礼拝をおこないます。

クリスマス礼拝は、普段の大学礼拝と似ていますが、希望者は洗礼を受けることができます。またイヴ礼拝は、午前のクリスマス礼拝よりもたくさんの蝋燭を灯します。より幻想的な雰囲気になるでしょうから、初めて礼拝に参加する方にもお勧めです。また、讃美歌を歌う聖歌隊にはICUの学生も参加しますから、ぜひ足を運んでください。

ーありがとうございました。