24年ICU世論調査結果 中途報告

現在Weekly Giants Co.はICU生を対象に世論調査を行なっており、本記事はその第一報である。

基本項目

Weekly GIANTSが実施した世論調査の有効回答(2024年10月27日時点)は162件だった。

ID別では、23が5名、24が9名、25が30名、27が55名、28が32名、その他が3名だった。

性別は、「女性」が95名、「男性」が54名、「答えたくない」が8名、「その他」が5名だった。

内閣支持率

世論調査のうち、「あなたは、現職の石破内閣を支持しますか」という設問に対する結果は以下の通り。

選択肢は、「支持する」「支持しない」「分からない」「その他」の4つ。回答数162件のうち、「支持する」と答えたのは、17.9%(29名)。一方で「支持しない」と答えたのは、45.7%(74名)だった。

また、「分からない」は35.2%(57名)、「その他」は1.2%(2名)だった。

Forms response chart. Question title: あなたは、現職の石破内閣を支持しますか。
Do you support the current Ishiba Cabinet?
. Number of responses: 162 responses.

本世論調査の結果を同時期に他の報道機関にて行われた世論調査の結果と比較する。

NHKの調査(調査期間:2024年10月18日~20日)によると、「石破内閣を支持する」と答えたのは、全体の41%だった。一方で「支持しない」と答えたのは35%だった。

以上の結果を見ると、ICU生における石破内閣支持率は顕著に低いことが分かる。

別項の「ICU生の投票先」に関するデータでは、自民党や公明党に投票する人が13.3%であることが示された。

ICUでは左派・リベラルな政党への投票率が高いことが石破内閣への支持率の低さの根本には存在していると考えられる。

参考:

NHK「石破内閣「支持」先週より3ポイント減の41% 衆院選への関心は」(2024年10月21日)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241021/k10014614811000.html (2024年10月27日閲覧)

【髙田心音】

政党別支持率

世論調査のうち、「あなたは次の衆議院議員総選挙での比例代表ではどの政党・政治団体に投票しますか。(議席数順)」という設問に対する結果(回答数158件)は以下の通り。

回答に占める割合の上位3つは、「立憲民主党」が18.9%、「日本共産党」が15.6%、「自由民主党」が13.8%だった。政党・政治団体では「国民民主党」の11.9%、「社会民主党」の3.8%、「れいわ新選組」の3.8%、「日本維新の会」の2.5%、「公明党」の1.3%、「参政党」の1.3%、「日本保守党」の0.6%、「その他の政党・政治団体」の0.6%が続く。

また、「選挙権がない、選挙に行かない」が13.2%、「分からない」が10.1%、「答えたくない」が2.5%だった。

同時期(2024年10月)に報道各社が実施した世論調査の結果と比較すると、ICU生の投票(予定)先の動向には次の大きな特徴がある。すなわち、①立憲民主党に最も多くの支持が集まっていること、②共産党の割合が他社比較で顕著に高いこと、③自民党の割合が他社との比較で低いことの3点である。

このほか、全体的な傾向として、「選挙権がない、選挙に行かない」「分からない」と「答えたくない」を合算しても30%に届かないことも特徴的だ。また、一方でいわゆる左派・リベラル政党への支持が集まっていることがわかる(とくに共産、社民)。他方で、いわゆる保守・右派政党はあまり多くの支持を得ていない。

ただし、中道政党を標榜する国民民主党にかなりの支持が集まっていること(他社比較で2~10倍)は、全体的な傾向から逸脱している可能性がある。たしかに、国民民主党は立憲民主党と同じく連合を支持母体としてはいるが、自公政権と政策上で是々非々の姿勢を見せるなど、左派・リベラル政党と位置付けることに疑問符が付く。国民民主党と立憲民主党はともに今回の総選挙での略称を「民主党」としているなど、立憲民主党よりも規模の小さい国民民主党は有権者の混同を企図している可能性すら浮かぶ。同一の略称であれば、比例の得票割合に応じて獲得票数が案分されることから、いずれかが政党の混同を狙っていることも排除し難いのではないか。そうすると、ICU世論調査の回答者も2つの「民主党」を混同していても大きな不思議はない。

一般的に共産党と公明党は、組織票を多く獲得する政党である。今回、この2党の間に大きな差が生まれたことも興味深い。他者の世論調査では両党ともに5%未満の支持にもかかわらず、ICU世論調査では共産党が2番目に支持の多い政党として15.6%を占め、公明党は1.3%と右派ポピュリスト政党の参政党と同割合だったのである。ここから、ICUにおいては2つの党が㋑与党であるか、野党であるか、㋺掲げる政策を支持するかどうかという軸で支持を決している可能性が指摘できる。

ポピュリスト政党については、右派では参政党が1.6%、日本保守党が0.6%の割合を占めたことは無視できないし、日本維新の会は他社との比較でも相対的に支持はあまり広がっていないことがうかがわれる。他方、左派ポピュリスト政党のれいわ新選組が他社との比較で3倍程度高い割合を占めていることも注目に値する。いずれにしても、欧州各国におけるポピュリスト政党の台頭に比べれば、ICU世論調査の結果も日本におけるポピュリスト政党の存在感の低さを示しているともいえる。ただし、ICU世論調査については、サンプル数の問題は排除できない。

報道各社の政党支持・投票先に関する世論調査の結果は以下の通り。

※1 整数のみでの結果表記。

※2 比例代表での投票先のみ。

党 名NHK(%)ANN(%)NNN(%)※1JNN(%)讀賣新聞(%)※1朝日新聞(%)※1毎日新聞(%)※1※2日経新聞・テレビ東京(%)※1産経新聞・FNN(%)共同通信(%)時事通信(%)JX通信・選挙ドットコム(電話)(%)※2JX通信・選挙ドットコム(ネット)(%)※2
自民党31.3%40.8%38%33.9%26%33%19%41%34.3%26.4%18.9%30.8%17.6%
立憲民主党9.2%12.4%7%11.7%17%6%13%11%7.3%12.4%4.6%23.4%11.4%
日本維新の会3.4%3.3%3%3.9%4%2%5%5%4.0%4.8%2.2%8.7%7.1%
公明党4.4%3.6%3%2.2%4%3%4%3%2.6%6.4%4.0%3.9%1.8%
共産党2.9%4.8%2%2.0%4%1%3%3%2.1%3.2%1.5%7.6%2.7%
国民民主党2.3%1.1%1%1.5%5%2%4%1%1.3%3.3%1.2%3.5%5.4%
教育無償化を実現する会0%0%N/A0.0%N/A0%N/AN/A0.0%N/AN/AN/AN/A
れいわ新選組1.9%1.9%1%0.9%4%1%3%2%1.1%1.4%1.5%2.6%2.8%
社民党0.6%0.3%1%0.4%1%0%1%N/A0.2%0.3%0.3%1.6%0.2%
参政党1.1%0.7%0%0.8%1%1%1%N/AA0.4%1.3%0.4%0.6%0.7%
みんなでつくる党0.1%N/AN/AN/AN/AN/A0%N/A0.0%0.6%N/A0.2%0.1%
その他N/A1.5%0%0.8%N/A1%2%1%0.9%1.2%N/A3.7%0.9%
支持政党なし・未決定34.8%25.2%40%37.1%24%42%39%29%42.4%3.7%62.2%N/AN/A
わからない、答えないN/A4.4%3N/A6%8%7%3%3.4%35.0%(33.2%、1.8%)N/A13.4%49.2%
報道各社の政党支持・投票先に関する世論調査の結果
グラフ

【棟梁】

本記事編集時点(2024/10/28)での回答数は168件であった。調査は継続中であり、下記フォームより引き続き回答を募っている。結果は随時公表予定。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScPC3L0LccQWCMfm-_SV4Tserc_H1R74Ta37BWpddKciSa4ng/formrestricted

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