「官僚制」を打ち破る ーーICU祭実行委員長インタビュー

 今年は、対面とオンラインを合わせる「ハイブリッド方式」での開催が模索されているICU祭。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったため、2年ぶりの開催となる。具体的な計画や署名活動の最新状況などを、ICU祭実行委員長の権五炯(こん おひょん)さん(ID23)に聞いた。
※インタビューは再構成済み

意気込みを語る権さん

大きく変わるICU祭

ーー今年のICU祭はどのような形で開催されますか。例年と同じようには行かないと思いますが。
 これから変わる可能性はありますが、大きな変更点は三つあります。
 一つ目は、調理ができないことです。保健所と相談した結果、感染症対策の面から、学生による調理は禁止することにしました。
 二つ目は、来場者をICU生に限定することです。例年は受験生などがたくさん来ていましたが、今年はキャンパスに入れるのはICU生だけになります。
 三つ目は、来場者の人数制限があることです。事前予約制のオンラインチケットを活用します。まだ正確には決まっていませんが、感染状況によって受け入れられる人数は変わってくると思います。
 ただ、これらも実行委員会だけで決められることではなく、学生サービス部と相談を続けている状況です。最終的に学校の危機管理委員会に認めてもらうまで交渉は続くと思います。

※感染症対策の詳細は下記のページ内「感染症対策について」の項目でご覧いただけます。
https://icu-fes.sakura.ne.jp/2021fes/index.php/about-signature/

ーーELAセクションの出店や舞台などはどうなるんでしょうか。
 ステージは作ります。あと、本館の中でも企画をやる予定です。調理を伴う出店は禁止ですが、例えば、縁日のような射的の屋台などはできると思います。あと、市販の個包装のものなら出せるのではないかということで、現在保健所と相談しています。

ーープログラムの内容で変わるところはありますか。
 オンラインでステージの様子を配信します。あと、例年だといくつかの団体が本館で歌を披露しているのですが、それも配信したいと考えています。

ーー去年のICU祭が中止になって以降、実行委員会の方々は今日まで準備をされてきたと思いますが、その中でどういう話し合いがあったのか教えてください。
 代替わりがあってから、オンラインでも開催しようという話はずっとしてきました。具体的には、オンラインで配信したり、ウェブ掲載をしたりとか。ただ、対面で活動したいという気持ちは、僕たちだけでなく皆んなにあると思うし、ICU生が直に交流できる場を作りたいという意見も出ていました。あと、2年前のICU祭に対する憧れというか、楽しかった記憶もあって、それに少しでも近づけられればいいねと。
 最初は、三鷹市内からの来場者を入れてもいいんじゃないかとか、受験生はOKにしようかという話も出ていたんですが、大学側が関係者のみに入構を制限する方針を取っているので、キャンパスに来れるのはICU生だけということに決めました。それでもまだ対策が足りないということで、調理を禁止したり人数制限をしたりと、探り探りやっています。

オンラインで署名活動は難航

ーー今年度も署名活動はやっているのですか。
 オンラインでやっています。リンクとQRコードがあって、そこからgoogleフォームに飛んでいただく形式です。ICUのメールアドレスを持つ人だけが署名できるようになっています。

※署名は下記のページ内のフォームから。
https://icu-fes.sakura.ne.jp/2021fes/index.php/about-signature/

ーー署名の期限は4月30日ですが、現時点でどのくらい集まっていますか。
 現時点で、3分の1か4分の1.5くらいですかね。過半数にはまだ届いていません。一応、あと1 週間ほどで集めなければならないことになってるんですが、5月30日までの延長も考えています。オンラインだからなかなか拡散ができなくて苦労しています。

ーー例年と比べても難航しているのですか。
 2年前までは、キャンパスで人を呼び止めて署名をお願いしていました。しかし、去年からはコロナの影響でオンラインになってしまい難航しています。

「ICU生のためのICU祭」

ーー今年のテーマなどは決まっていますか。
 これから決めます。テーマの募集はもう締め切っていて、これから選んでいきます。

ーーそうなんですね。委員長ご自身としてはどういう方向性でやっていきたいですか。
 僕の中では、今年はICU生のためのICU祭を目指してもいいんじゃないかと思っています。これまでは「ICU祭は誰のためか」と考えたときに重きを置いていたのは地域の方々でした。ただ、去年以降ICU生のための表現や交流の場が失われていたのに加え、来場者も学生に限られることから、例年よりはICU生に重点を置いています。一方で、学外の人、特に受験生にはICUの良さを伝えたいので、そこはオンラインで出来たらと思っています。

ーー今年も受験生向けの企画はあるんですか。
 例年、キャンパスで受験生向け相談会を開いていたんですが、それを今年はオンラインでする予定です。

「官僚制」に変化

ーー最後に何か伝えたいことはありますか。
 僕の意見ですが、ICU祭実行委員会には官僚制的な分業体制があって、言ってしまえば保守的なところもあったんです。それが伝統というか雰囲気としてあったんですが、今年は感染症対策だったり、オンライン対応だったりと、変化が求められる年でした。そのため、臨機応変に動くことは強く意識しています。先輩たちがこれまで引き継いできたマニュアルもあるのですが、感染症対策とオンラインに関してはノウハウもありません。他の団体からから見たらスムーズではないことなどあるかもしれませんが、開催できるよう全力で頑張ります。

ーーありがとうございました。

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