WG社員が話題の「プロム」に参加してみた
|今回、もうすぐ閉寮である第二男子寮の主催で「プロム」が行われるということで、筆者もそれに参加してみた。本来のプロムの意味としてはアメリカ、カナダなどの学校で学年終了時に行われるダンスパーティのことであるが、ICUではどのようなプロムが行われたのであろうか?
まず、ICUの今回のプロムの目的としてはロマンティックな関係の男女(もしくは同性同士)が、普段あまり口にしないような豪勢なフルコースを素敵な音楽が流れる中で食べること、そしてさらにそれによってパートナーとの関係を深めていくこと、があげられている。さらに驚くべきことにその豪華なディナーは、滅多に見られない「ガッキの本気飯」だという。ドレスコードとしてフォーマルな服装が指定されていて、そこからも主催者側のロマンティックさや非日常感を押し出したいという意図が見える。
さて、プロム当日。会場となるガッキに入り筆者が真っ先に目にしたのは、いつもとはちょっと違うガッキの姿であった。テーブルには純白のクロスがかけられ、白を基調とした清楚でありながら豪華な空間が演出されていた。さらに6人掛けのテーブルには、赤、もしくはピンクのバラが3本、ペアの数だけ置かれていた。
やや緊張しながらテーブルにつくと担当の方がオードブルについての説明を始めた。オードブルはガッキの左右のテーブルにあり、いわゆるバイキングのような方式で自分の食べる分を確保するのだという。ただこのオードブル、少々用意されていた量が少なく、筆者が取りに行った頃にはオクラとナスとクラッカーが少し残っているくらいであった。
オードブルを食べ終わると、スープ、魚料理、肉料理、デザートへと続く。スープは薄味でありながら舌にうまみがしっかりと残り、さらには中にゼリー状のキューブが入っているという趣向が凝らされていた。魚料理は白身魚とクスクス、海老で、三種の味の調和が見事であった。ソースにクスクスと淡泊な魚の味がよく絡み、飽きの来ない一品であった。
肉料理では薄切り肉がポテトとともに盛られていたが、筆者の個人的な感想を述べさせてもらえば、少々脂身が多すぎて、重たかったようにも思われた。デザートはゼリーやミニシューが用意されており各人が自由に食べたいものを食べることができた。多少の不満はあるものの、料理はいずれも美味で、ガッキという能ある鷹は普段爪を隠していただけなのでは、という感慨がこみ上げるほどであった。
食事の後半には抽選イベントもあり、会場を大いに沸かせた。第1等のペアにはディズニーランドペアチケットがあたるという豪華さなのだ。第2等も、予約が取りにくいことで有名な三鷹の森ジブリ美術館のチケットが渡されていた。
そして、最後にはプロムらしく希望者がペアでダンスをするスペースと時間が与えられた。これに関しては、欧米における本来のプロムの意味に配慮したと思われる。
プロムに出席してみて感じたことは「非日常感」である。委員会が意図した通り、ロマンティックさなどの演出に趣向が凝らされていた。
このプロム、もしかしたら来年もあるかもしれないので、今年は参加しなかった人にも来年は参加をお勧めしたい。