【ここでしかできない留学】ブリュッセル自由大学 伊藤ひなのさん
|ICUには海外の提携校で1年間学ぶことができるという交換留学制度があり、現在も多くのICU生が世界中の大学で勉強している。皆それぞれが現地でしかできない経験をして多くの刺激を受けていることだろう。そこで、Weekly GIANTS Co.は「ここでしかできない留学」をテーマに世界中に留学しているICU生へのインタビュー企画をお届けする。第五回はベルギーのブリュッセル自由大学に留学中の伊藤ひなのさん(ID 20)だ。(※内容は再構成済み)
▲ベルギー人の友人と伊藤さん
--まず、現在留学しているベルギーと通っている大学について簡単に教えて下さい。
ベルギーは、ヨーロッパの中心に位置する、ビールとチョコレートで有名な小国です。特徴としては、国土が小さいのにもかかわらず、公用語がオランダ語、フランス語とドイツ語と3つあることです。また、外国人も多いことから、ベルギー人は多くがフレンドリーで、英語が流暢な印象を受けます。例えば、スーパーや大学でも、外国人が困っていたら英語で対応してくれることが多いです。
私が通っているブリュッセル自由大学(以下ULB)は、首都のブリュッセルにある総合大学です。私は履修していませんが、建築学が有名です。
--伊藤さんが感じているベルギーと大学の魅力はなんですか?
最初に思いつくベルギーの魅力は料理が美味しいことです。物価は高いですが、おしゃれなカフェやレストランがたくさんあります。ビールなどのお酒を飲むことがあまり得意でない私は、よく友人と気に入ったカフェでゆっくりしています。また、私が住んでいるブリュッセルでは、多様なカルチャーイベントがたくさん開催されています。例えば、先日はファッション専門の大学で開催されているファッションショーを見に行きました。私はファッションが好きなので、このようなイベントに参加できるのはとても楽しいです。他にも、EU本部や国際機関が集中しているブリュッセルでは、「みんな違って当たり前」という考え方が根付いており、他文化を尊重し受け入れる環境は魅力的だと思います。また、ベルギーはもともと移民が多いため、「ベルギー人」の定義は人それぞれに委ねられているように感じます。例えば、写真に一緒に写っている友人はベルギー人ですが、彼女の母親は旧植民地のコンゴ民主共和国出身です。このように、一概に「ベルギー人」とは誰なのかがわからないほどに定義は様々です。
そして私が通っているULBの魅力は、扱っている授業が豊富なことです。例えば、ICUにはない写真やフィルムを学ぶ学部があります。そのため、今学期はPhotographyの授業を履修しており、現代の写真家の考え方などを学んでいます。また、留学生も多いため、近くの街へのフィールドトリップや多国籍なディナーパーティーなども開かれています。
--ブリュッセルでの大学生活について教えて下さい。
大学では主にメディア関連の授業を履修していますが、学部の授業はフランス語開講のため英語で開講されている大学院の授業も履修しています。ICUのMCCの授業と比べて、実用的な知識を得られるものが多いと感じます。例えば、企業のコミュニケーション戦略を分析し、どのように顧客を獲得しているか、といったことなどを学べます。授業中も学生はとても意欲的で、みんな真面目に勉強していると思います。そのため、テスト前などは図書館で空いている席を探すのも一苦労です。また、学生はとてもおしゃれで、毛皮のジャケットやスキニージーンズにハンドバッグなど大学で着るとは思えない服を身にまとっていることが印象的です。
--現地での生活について教えて下さい。
ブリュッセルの街は小さく、交通機関が充実しているため移動がとても便利ですが、度々ストライキなどで止まってしまいます。最初は驚きましたが、今はストライキのときには歩いて学校に行くなど工夫しています。
--最後に一言あればお願いします!
留学へただ行くだけでなく、「何をしたいか」という目的意識を持って参加することが大切だと思います。自ら考えて行動しないと、あっという間に終わってしまうからです。
また、私も最初は友達作りに苦労しましたが、自分から周りの人に話しかけるなど努力しました。そのように、留学に積極的に取り組む姿勢が重要だと思います。
--ありがとうございました。