那須キャンパスで進行中の太陽光発電事業に迫る 【前編】管財グループインタビュー

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【後編】現地視察会 事業内容インタビュー(http://weeklygiants.co/?p=3533

諸君は、ICUが栃木県北部に那須キャンパスという研修施設を所有しているのをご存じだろうか。かつては、多くのサークルやゼミがキャンパスで合宿を行っていた。しかし、施設は老朽化に加え、2011年に発生した東日本大震災により一部が損壊した。使用再開には多額の費用を要するため、今後の使用については議論が重ねられているという。

この那須キャンパスだが、昨年、太陽光発電設備を敷地内に設置する計画が立ち上がった。今年4月には、一般社団法人太陽光発電協会JPEA復興センター(以下JPEA復興センター)のサイトで公開された「平成26年度再生可能エネルギー発電設備等導入促進支援対策事業」の支援対象に那須キャンパスの太陽光発電事業が選ばれた。着々と進むこの事業について、今回は総務・法人部管財グループの千保さんにお話を伺った。

(※インタビューは再構成済み)

 

――なぜ那須キャンパスで太陽光発電事業を行うのですか?

太陽光発電事業を行う目的は、大きく3つです。ICU環境宣言の実践、ICUとしてのCO2削減への貢献、遊休資産の活用と、活用により生じる収益の教育研究への還元です。那須キャンパスの広大な敷地の中には、研修施設としても利用されていないエリアがありました。

せっかくの土地なので、何か有効活用できないかとプランが考えられ、何人かの教職員からキャンパス内に太陽電池モジュールを整備する案が出されました。昨年の夏には北城理事長も那須キャンパスを視察、理事会として検討を進める事が決まり、事業実施に向けた調査を実施。昨年11月に実施計画が決定し、今年5月には理事会と定期評議会で承認されました。

 

――発電事業の概要を教えてください。

太陽光発電設備は、三鷹キャンパスの約1.5倍ある約97haの那須キャンパス内に4箇所設置します。太陽電池モジュール全体の広さは約4haで、発電出力は約2,300kWです。これは、一般家庭約700世帯分の発電量に相当します。

政府によって電力の価格が保障される「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」を活用して、発電した電力は、20年間一定の水準(1kwあたり36円)に従って東京電力に売電します。工事は、今年9月から開始する予定です。年度をまたいでしまうとJPEA復興センターの支援事業から外れてしまうので、来年の2月までには完成させようと思っています。

 

――那須キャンパスはもう研修施設としては使わないのですか?

那須キャンパスの復旧計画は今のところ未定ですが、太陽光発電事業は、敷地内の建物を考慮し、影響の無いように計画していますので、将来研修施設としてキャンパスを再び使用できるようになるかもしれません。事業規模の拡大については、今のところ予定されていません。

 

――三鷹キャンパスや軽井沢の三美荘でも太陽光発電を導入する計画はありますか?

三鷹キャンパスの太陽光発電は、検討課題になっています。しかし、発電に適した場所の確保が困難なので、まだ現実的な計画はありません。固定買取制度の期限である20年間は、太陽電池モジュールを移動できませんので、例えば、発電用地として建物の屋根を利用する際には、施設の耐久性や寿命を考慮する必要があるのです。

軽井沢の三美荘は、発電するのに十分な太陽光を得にくい場所にあります。しかも、三鷹キャンパスの本館と本部棟を合わせたほどの敷地しかないので、太陽電池モジュールを設置するのは困難なのではないでしょうか。

――ありがとうございました。

 

那須キャンパスの太陽光発電事業は、土地を有効利用する試みとして興味深い。大学自らが再生エネルギーを生産する主体になることができ、安定した収益も見込めるだろう。この事業が成功すれば、収益が教育研究へ還元され、学生の学修環境がより整備されることになる。この事業に期待しつつ、今後も継続的に動向を追っていきたい。

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