「献学60周年記念事業・歴史資料室特別展 幻なければ民滅ぶ ―湯浅八郎とICU―」開催
|
国際基督教大学歴史資料室(ICU図書館1階)では、10月6日(月)より「献学60周年記念事業・歴史資料室特別展 幻なければ民滅ぶ ―湯浅八郎とICU―」が開催されている。
特別展では、ICU初代学長の湯浅八郎に関する写真や献学に関わる資料を公開している。この特別展について、歴史資料室室長の畠山さん(以下:畠)と資料室職員の久保さん(以下:久)にお話を伺った。
(※インタビューは再構成済み)
――なぜこのような特別展を実施しているのですか?
畠:2013年のICU献学60周年に合わせて、2011年から2015年まで、大学全体で様々なイベントを予定しています。歴史資料室も献学60周年に合わせて設置されました。イベントは、歴史資料室、湯浅八郎記念館、アドバンスメント・オフィスが主体となって実施しています。
昨年、歴史資料室ではICU図書館の歴史に関する展示を、湯浅八郎記念館ではICUにある建物全体の歴史についての展示を開催しました。資料室としての展示は今後も継続していきたいと考えています。そこで、今年はICUの献学に多大な貢献をした人物である初代学長湯浅八郎先生と、ICUとの関わりを紹介する特別展を企画しました。
――特別展ではどのような資料が展示されるのでしょうか?
久:特別展のテーマが「湯浅八郎とICU」なので、展示では湯浅先生とICUとの関わりにスポットライトを当てています。展示される資料は、大きく2種類に分けられます。献学期からの古写真と、湯浅先生に関連する文書資料です。中には、湯浅先生自筆の原稿もあります。
写真は学内でのみ歴史資料室のデータベースで公開していましたが、初めてパネルとして展示します。特別展は学外の方も見学できるので、ICUの学生や教職員以外には初公開です。歴史資料室は開設されたばかりなので、文書類については、初めて実物を見ることができる特別展になります。文書資料は展示ケースに置かれているのでぜひご覧ください。
――最後に一言お願いします。
畠:ICUには学校史を学ぶ授業が常設されていないので、学内でICUの歴史を学ぶ機会はあまりありません。特別展では、献学に関する資料を厳選して展示しますので、短時間でICUの成り立ちを学ぶことができると思います。献学60周年記念事業は、学生に対してICUの歴史にもっと触れてほしいと思い企画されています。その中でも大きな柱となる今回の特別展を通じて、愛校心を深めていただきたいです。
久:学生の皆さまには、ICUの自校史に注目していただき、献学時にどういう歴史を歩んできたのか知ってもらいたいです。この特別展が、これからのICUを見ていくきっかけになれば幸いです。ICUは、多くの名もない人からの募金で開学した大学で、中でも湯浅先生はその中心となった人物です。これを機に、湯浅先生に限らず、ICUに関わった多くの人物に注目してほしいです。
――ありがとうございました。
今回の特別展では、初めて歴史資料館が所蔵する文書資料が公開され、写真のパネル公開も初となる。特別展では、湯浅八郎をはじめとした先人達の想いに、ぜひ耳を傾けてみてほしい。