Career Design Weekと秋休みからの就職活動【前編】

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夏休みにはインターン、9月の頭には学内での就職ガイダンスなど、2016年卒の就職活動は既に始まりつつある。しかし、とりあえずインターンに参加したり、企業研究を始めたりはしてみたものの、これから何をしたらよいのか分からない、就活に対して不安があるという学生は多いであろう。

また、11月27日から12月3日に予定されているCareer Design Weekが気になる学生も多いはずだ。そこで、秋学期が終わる今、就職相談グループ長の篠田さん(以下篠)と同グループ職員の白石さん(以下白)に、Career Design Weekと今後の就職活動の流れについてお話を伺った。

(※インタビューは再構成済み)

 

――Career Design Weekではどのような行事が開催されるのですか?

篠:昨年度まで、秋休みにはPlacement Weekを行っていました。卒業生からは、学内で色々な企業の方からお話を聞けてよかったという意見がある一方で、いきなり企業の話をされても……という声もありました。

また、ICUでは約2割の卒業生が大学院に進学しており、実際に進路希望登録カードを提出する際には、ほとんどの人が就職と進学の両方に丸をつけています。

そこで、来年3月のPlacement Weekを前に、「働く」 とは、「進学」とはということについて考える機会を設けたいと思い、Career Design Weekを実施することになりました。

Career Design Weekでは、まずJob Studyという団体によるイベントがあります。Job Studyは、製造業を中心とした様々な企業の採用担当者が集まり、選考を通して感じる、学生の就職活動への誤解を解き、どこかマニュアルに沿って行動している現状を改善したいという思いから設立されました。

イベントでは、企業そのものの説明ではなく、学生に学生生活とのつながりの上に、働くということを自分自身のこととして考えてもらう企画を予定しています。Career Design Weekのコンセプトは「比較しながら考える」です。当日は、ICU生を対象とした企画ならではの企業の方がいらっしゃるので、ぜひ参加してください。

Job Studyのイベントには、商社とマスコミは参加していないので、個別に商社ビジネス体感セミナーとマスコミセミナーも開催します。商社ビジネス体感セミナーでは、双日の協力を得て商社の業務の説明やビジネスゲームをします。商社というと、英語が使える、海外で勤務する、若いうちからバリバリ活躍するというイメージがありますが、このセミナーを通じて実際に自分が商社で働く姿を想像してほしいと思います。

マスコミセミナーは、宣伝会議のグループ会社であるマスメディアンという企業と協力しながら行います。マスコミというと、新聞や広告を想像してしまいますが、皆さん自身がマスコミ業界で働く姿を描けるような内容にしたいと考えています。詳細はまだ調整中ですが、決定し次第ICU Portalで告知します。

更に、進学や大学院卒業後の就職活動について考えるイベントも予定しています。大学院への進学者が2割を占める以上、大学としてサポートの充実は学長の方針の1つです。また、修士で卒業する場合、進学して割と早い時期から就職活動を始める必要があります。

しかし、今まで進学に関しては、アドヴァイザーを中心にアカデミックプランニング・センター、就職グループなどがそれぞれサポートしていました。大学として、一括で進学に関して支援する仕組みはなかったのです。そこで、理系と文系からそれぞれ1名ずつ現職の教授の方を招き、また大学院生の就職活動についてはアカリクの協力を得てセミナーを開く予定です。

Career Design Weekの行事は、原則としてサインアップ制です。一部定員を設けているものもあるので、詳しくはICU Portalを参照してください。また、Career Design WeekのFacebookページも開設しましたので併せてご覧ください。

就活をする際には、企業や業界のみならず、自分自身のことも知っていなければ行動できません。Career Design Weekを活用して、まずは自分の内外の色々な情報を得てください。

白:Career Design Weekは全学年が対象です。全てのICU生を対象にしているので、16卒以外の方もぜひ参加してください。

 

――日本経団連の「採用選考に関する企業の倫理憲章」が変更されたことによって、大企業、中小企業の選考スケジュールはどういったように変わるのですか?

篠:倫理憲章が変更された背景には、まず学生は学業に専念してほしいという事情があります。3、4年前までは、3年生になると就活という雰囲気になってしまい、短大とさほど変わらないという批判が出ていました。

また、ICUは関係がないのですが、近年海外留学をす る日本の大学生の数は減少傾向にあります。アメリカに留学する日本人の学生は、中国や韓国の学生と比べて少なく、このままですと将来の国際社会における日本のプレゼンス低下は避けられません。そこで、就活を気にせずもっと留学してほしいとのことで、広報活動開始が3月1日に、採用選考活動開始が8月1日に繰り下げられたのです。

全国に100万とも150万ともある企業の側は賛否両論で、経団連加盟企業以外は倫理憲章を守る必要がありません。しかし、経団連加盟企業は約1300社とごくわずかなのですが、業界に対する影響力が大きく、大学生の就職志望ランキングにいつもランクインする人気企業も多いのです。

そのような企業の選考が終わらないと、学生はなかなか中小企業に目を向けることができません。そこで、企業によっては大企業よりも早く選考をするか、大企業が一段落してから活動するか検討しているようです。

16卒の採用活動は、企業も試行錯誤しながら行っており、一概には言えません。ただ、確かに言えるのは、どの企業も採用意欲があり、優秀な人材を採りたいということです。実際、就職相談グループにも企業の方がよくいらっしゃって、学生の動向を尋ねてきます。

今から気になっている企業があれば、その会社の採用スケジュールだけでも見てください。また、メールマガジンでも求人情報は配信しますし、昨年度のメールマガジンは就職相談グループのオフィスで自由に閲覧ができるので、そちらも参照してください。

 ・【後編】につづく

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