【連載】就活リアルタイム~面接あるある編~

▲ICU生が多用する“クオーテーションポーズ”
▲ICU生が多用する“クオーテーションポーズ”

 

皆さんこんにちは。春学期が終わり、夏休みもあっという間に中盤に突入したがいかがお過ごしだろうか。就活生は今日も灼熱の太陽の下、まっ黒なリクルートスーツを着て、御社巡りにいそしんでいるところである。とてもつらい。

さて、あと数日で7月も終わり、いよいよ選考活動の解禁日である8月1日がやってくる。筆者も8月初頭の1週間は、様々な企業の筆記試験や面接が目白押しだ。そこで連載4回目となる今回は、ICU生が面接時によく尋ねられるであろう、学内にいれば当たり前のことだが、改めて説明しようとすると少し迷う「あるある」な質問とその模範回答を紹介する。

 

あるあるその1 「アーツ・サイエンス学科って何ですか?」

もはや王道。1次面接から最終面接に至るまで、どこかの段階で必ず尋ねられると覚悟しておくべき質問だ。学部学科が1つしかないことが珍しいだけではなく、「アーツ・サイエンス」学科という、一見対極に見える横文字が肩を並べていることも、疑問を深める原因なのかもしれない。

模範解答 「自分の専攻を決める2年次の終わりまで、文理の隔たりなく様々な分野の科目を履修し、幅広い観点から自分の興味のある分野を見極めることのできる学科です。3年次から専攻した学問を深めていきます。」

 

あるあるその2 「ICU生でしたら、英語は問題ないですよね!」

ICU生=英語ができる……これこそ歴代のICU生が立ち上げてきたICUブランドである。TOEICの点数がいくつであろうと、英会話においていかにノンバーバルコミュニケーションを駆使しようと、ICU生であるというだけで企業は学生の英語力を買ってくれるのである。「私のTOEICの点数✕✕点なんだけど……」と気に病む必要はない。

模範解答 「はい。大学では1年間英語でエッセイを書いたりディスカッションをしたりする必修科目を履修し、実践的な英語力を身につけました。」

 

あるあるその3  「今あの方が話題だと思うんですけれど……」

これは面接開始時に世間話として挟まれることの多い質問だ。面接官にしてみれば、学生の緊張を解くために聞いているのかもしれないが、こちらとしては対応に困る質問でもある。ICUの規模が小さいといっても3000人規模の大学だし、探そうとしても東京ドーム13個分の広い敷地だ。見つからないし見つけようとも思わないのが、大抵のICU生の心情である。ご期待に沿えず申し訳ないと思いつつ、知りませんとオブラートに包んで返答するしかない……しかし本音を言うなら聞かないで欲しいと言いたい。

模範解答 「人は人、自分は自分という校風のせいでしょうか……学内ではあまり話題になっていないようです。」

 

おまけあるある クオーテーションマークのジェスチャー

ICU生には多様なバックグラウンドを持つ学生が多いからだろうか、学生同士は会話をする際に様々なジェスチャーを使う。特に多用されるのは、両手でVサインを作り、人差し指と中指を2回ほど曲げ伸ばす、クオーテーションマークを模した仕草だ。このジェスチャーは、英語圏で言葉の引用や少し皮肉めいたことを言う時によく使われるが、日本ではあまり馴染みがない。そのため、面接の最中にこの仕草をすると、面接官にぽかーんとされるかもしれないので気を付けたい。

模範解答 手は膝の上

 

3月に就職活動が解禁されてから、中小や外資系のような日本経団連に所属しない企業の採用選考はすでに山場を迎えたため、もう内々定を持っている学生もいるだろう。しかし、大手企業志望の学生にとってはこれからがようやく企業選考本番である。もちろん内々定を持っている学生の中にも大手企業志望者は多くいるため、選考解禁日となる8月1日は、1つでも多く大手企業の選考を受けようと息巻く学生と、優秀な学生を引き込もうとする大手企業、そしてせっかく得た学生を取り逃がさんとする非経団連加盟企業との、壮絶な手の内の読みあいが繰り広げられることが予測される。

今回紹介したあるある質問への回答が、これから本番を迎える選考合戦で生き残るためのお役に少しでも立てば幸いだ。「この山場を乗り切れば内定」そう信じて、筆者も戦いへと挑む。

※上記の模範回答はあくまで参考程度にご使用ください。