ICUにまつわる5つの間違ったイメージをぶっ壊す
|ICUの認知度はお世辞にも高いとは言えない。その低い知名度のためか、世間ではICUにまつわる間違った思い込みが多く広まっている。この記事では、そういったICUにまつわる5つの誤ったイメージを1つずつ正していきたい。
1.ICUの入試は英語が物凄く良く出来ないと突破できない
ICUと言えば英語、と思われている方も多いのではないだろうか。そんなイメージから、ICUに入学するには高い英語力を要求されるのではないかと考えている人は少なくない。しかしながら、ICUの一般入試における英語の配点は、実は他大学の“国際系”学部に比べて決して高くない。
2015年度の一般入試では、「総合教養(ATLAS)」、「自然科学」もしくは「人文・社会科学」そして「英語(リスニングを含む)」の3科目が課せられ、それぞれの配点は80点、80点、90点の合計250点満点だ。「英語」の比重は、試験全体の36%しか占めていない。英語がずば抜けて得意でなくても、他の科目で挽回は可能だ。
実際、ICU生全員が英語がペラペラというわけではない。英語が不得手な学生も、入学後リベラルアーツ英語プログラム(ELA)を通じて、英語で学ぶ上で支障のないレベルの英語力を身につけることができる。
2.ICUの授業は全て英語で開講されている
1.と同様に、「ICUと言えば英語」という先入観からくるイメージではなかろうか。確かに、ICUで開講されている全授業のうち約3割が英語開講だ。
もちろん他大学に比べれば多いが、留学生からはもっと英語開講授業を増やしてほしいという声がよく聞かれるのが実情なのである。
3.ICUでは理系学問を学べない
「ICUって文系大学でしょ?」といったイメージを持っている人はかなり多い。しかしながらICUでは、数学、物理学、生物学、化学、情報科学といった理系分野も学ぶことができる。
また、入試で理系・文系を区別しないので、高校までいわゆる文系だった人が理系メジャーを選択することも可能だ。人文・社会科学分野だけでなく自然科学分野も学べるのは、ICUのリベラル・アーツ教育が持つ特徴の一つと言えるだろう。
4.ICUに入ったら牧師/神父になれる
「国際基督教大学なら牧師/神父になれるの?」と考えている人は意外に多い。しかし、ICUには牧師や神父を養成することを目的とした神学部/神学メジャーは存在しない。
もちろん、西洋哲学・倫理学・中国哲学/倫理学・旧約聖書学・新約聖書学・神学・宗教哲学・宗教学を学ぶことができる哲学・宗教学メジャーは存在する。
5.ICU!? そんなに深刻な病気なの?
これはICU(集中治療室)とICU(国際基督教大学)の混同からくる間違ったイメージだ。
筆者もICU入学後、高校時代の友達に「大学どこ行ったの?」とメールで聞かれ、「ICUに入ったよ!」と返したところ、実家にお見舞いの手紙が届いたことがある……。
やはり、略称をKIRIDAIに変えることも検討したほうがいいのではないだろうか?→【NEWS】国際基督教大学の略称を「ICU」から「KIRIDAI」へ ※2014年4月1日公開のエイプリールフール記事