これまでのICU公式サイトを振り返ってみた
|7月1日にICUの公式ウェブサイトがリニューアルされた。大きな画像が目を引くデザインに生まれ変わり、スマートフォンやタブレット端末への対応が行われ利便性が向上した。また、「WHAT’S LIBERAL ARTS?」や「ICU’s Dialogue」といったICUのユニークな特色を伝える受験生向けのコンテンツが強化され、ICUの広報への尽力がみられる。
では過去のICU公式サイトは一体どういったものだったのだろうか? ウェイバックマシンと呼ばれる1996年からありとあらゆるウェブサイトのデータを収集しているウェブサービスを使って振り返ってみた。
・1997年~2000年
ウェイバックマシンで遡れた最も古いICU公式サイトがこちらだ。非常にシンプルで画像は真ん中に小さく使われているだけだ。見慣れないICU名簿というコンテンツにはICUの教員や職員の方々の名簿が載っている。教員の名簿にはその先生が現在取り組んでいる研究テーマや授業方針、取得している学位といった情報が記載されていた。例えば当時の学長であった絹川正吉先生の授業方針は「学生が中心。学生に発問させる。学生の学習能力に信頼する。学生の感情を無視しない。講義中眠くならないようにする。すなわち、時には叱る。時には笑わせる。しかし、中心は知的興奮を覚えてもらうこと。」だったそうだ。
・2000年~2002年
2000年に入るとウェブサイトがリニューアルされ真ん中に大きく「行動するリベラル・アーツ」と書かれた画像が配置された。色も白を基調としており、洗練されたイメージを与える。サイトの右に「鳥のうた」と呼ばれるICUに関する読み物を掲載しているページへのリンクがあったので、クリックしてみるとICUの教員方が担当されていたコラムが掲載されていた。ウェイバックマシンによるとこのコンテンツは少なくとも2008年までは続いていたようだ。
・2002年~2006年
2002年に入るとトップページにメインコンテンツへのリンクだけを配した非常にシンプルなウェブサイトにリニューアルされた。初期の頃は動かないただの画像を表示していたが後期になると動くアニメーションが使われるようになる。
・2006年~2008年
2006年からは一時はトップページから消えていた大学からのお知らせを再び真ん中に配置したページにリニューアルされた。
・2008年~2013年
ICUが6学科制から1学科制への転換を行った2008年にリニューアルされた。ウェイバックマシンに残されているICUのサイトの中でもっとも長い期間使われたレイアウトだ。また、このサイトから献学60周年記念ロゴマークが使われるようになる。
・2013年~2014年
ICUが献学60周年を迎えた2013年にリニューアルされたサイトだ。トップページの最も目立つ位置に献学60周年事業の告知や文部科学省の「グローバル人材育成推進事業」にICUは採択されたことを知らせる画像などといった大学が最に告知したいタイムリーな情報が次々と切り替わりながら表示されるようになる。また学長自らが出演する動画をトップページに置くなどテキストだけでなくビジュアルによる広報にICUが注力し始めたことがうかがえる。前回のサイトとは違い1年という短さで現在のサイトにリニューアルされてしまった。
いかがだっただろうか? こうしてICU公式サイトの変遷を振り返ってみるとウェブサイトのトレンドが見えてくる。表示される画像はどんどん大きくなり、目立つことが求められるようになっている。また、表示する情報量が多くなると共にわかりやすさも同時に求められている。そうした流れにICUが出した一つの答えが今回リニューアルされたサイトではないだろうか。ICU公式サイトにあがっている「The Official ICU Website 全面リニューアルのお知らせ」によると今後もサイトの改善・コンテンツの充実に努めるそうだ。外部の目に触れる公式サイトだけでなく、学生向けのポータルサイトの利便性向上にも期待が高まる。
・ICU公式サイト-The Official ICU Website 全面リニューアルのお知らせ