樅寮・楓寮 モデルルームの内部に潜入!

学内外から注目を浴びている、2017年4月に開寮予定の新々二寮こと樅寮と楓寮の建設が着々と進んでいる。その内部は一体どのようになっているのだろうか。今回筆者は、学生サービス部の岸本誠部長の案内のもと、新々寮のモデルルームを訪れた。

モデルルーム内で公開されている、二人部屋、一人部屋、シャワーブース、トイレを見学した。二人部屋はこのようになっている。

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ベッドと机が両側に置かれ、その間が棚によって区切られる構造は、基本的に新寮と変わらない。部屋の大きさは、二人部屋は20平米となっており、新寮と比べると若干狭い。ベッドの下には引き出しが備えられ、そのほかにも収納に使えるスペースが豊富にある。

新々寮には、多くの一人部屋が用意されていることで注目が集まっているが、実際の部屋がこちらだ。

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この一人部屋の大きさは二人部屋の半分の10平米で、多少こじんまりした印象を受けたが、ひとりで生活する分には特に問題はないだろう。このように、それぞれの部屋は少し小さくなったものの、共有スペースがより広々と設計されているとのことだ。

部屋割りは学生によって決められるが、一人部屋を作ったコンセプトのひとつは上級生に配慮するというものだと岸本さんは話す。特に4年生は、卒業研究や就職活動など、他の学年と異なったスケジュールになることが多いため、ルームメイトへの迷惑を考えると二人部屋では生活しづらいという人も居るだろう。一人部屋が必ず上級生に割り当てられるわけではないが、そうした多様なニーズに対応できる部屋が用意されていることも、新々寮の特徴の1つだ。

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シャワーブースは、現在モデルルームで公開されているよりも実際は広く設計されているそうだ。このシャワーブースとトイレは、8人分の区間に対してそれぞれ2つ設置され、その他に湯船がついた浴室が一階にある。新寮にはシャワーブースのみで湯船が無かったので、この浴室は大きな魅力のひとつだろう。モデルルームでは公開されていないので、完成が待ち遠しい。

この新々二寮には、入寮者の性別を問わないフロアが設置されていることも大きな特徴として取り上げられている。(参考:「性別不問のフロアを設置 ICUの新しい寮の形とは」)寮での生活には困難もあるかもしれないが、こうした多様性が尊重された環境で生活することは貴重な経験になるだろう。筆者自身、寮の二人部屋で暮らすことを想像すると、そのような集団生活でうまくやっていけるか不安を覚える。しかし、寮生活の目的は「人と人とのつながり」にあると岸本さんは話す。「共同生活をする中で得るものは大きいんですよね。新しい家族ができたような感覚を持つ学生もいます。寮に入って自分と違う人間どうしが一緒に生活することで、たくさんのことを学んで欲しいと思っています。」

新々寮の建設は、学生の意見を反映させながら着々と進んでいる。全体の収容人数は320人で、他の寮を合わせると全体の教育寮定員は約900人、つまり全学生のうちの30%以上になる。献学から2年後の1955年に最初の教育寮が開寮してから、そこで暮らす学生が主体となって受け継がれてきたICUの教育寮という文化。新しい試みがなされ、これまでとは異なった形の新々二寮だが、教育の一環であるというコンセプトに変わりはない。学生寮でさらに学生同士の交流が盛んになり、対話を重んじる場として発展していくことを期待したい。

岸本さんからは、入寮希望募集について「11月下旬から第2次中途入寮生の募集を行いますので、希望者はポータルサイトで詳細を確認してください。例えば4年生でも、卒業までの期間、寮生活を体験してみたい、という方も歓迎です」とのコメントをいただいた。新々二寮に興味のある方は、ぜひ確認してもらいたい。

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