【新入生必見!】ELA情報②
君はどれを選ぶ!?(秋学期AS予備登録)

どれ取る?AS

 4月21日(火)9:00~4月22日(水)15:30 にStream3の学生を対象に、秋学期に開講されるAcademic Skillsの予備登録が行われる。新入生にとっては、波乱の新学期が始まったのも束の間、おそらく未だに「ARW? RCA? S&L!?」と、繰り返される略称の連鎖に頭がおかしくなりそうな学生もいることだろう。そんな中で、秋学期のASと言われても、「どのような授業なのか良く分からない……」「何を選択すれば良いの……」とお困りの新入生もいるだろう。そこで、WG社員が実際に履修したAS科目について、その特徴、内容や感想を以下にまとめた。

 

Academic Debate

 この講座はその名の通り、英語でのディベート技術を習得するためのものである。筆者は2018年度冬学期に受講したのだが、担当教員は既に退任している。そのため、情報が少々古いかもしれないことを、予めご了承頂きたい。

 率直な感想としては、ディベート技術を習得することを考えると、この講座だけでは時間が足りない。もし貴方が「ディベート技術を習得したい・磨きたい」という思いでこの講座の受講を検討しているのならば、さらに別の講座を受講すべきであろう。ただ、「英語で」自分の意見をはっきりと述べる、相手の意見に対し即座に反論を考え、相手を納得させる様に伝える、という技術を身につける程度の軽い練習をすることはできる。

 構成としては、初めの数回はディベートの仕方などの基礎的な知識の習得を目指し、その後に実践練習を重ねていく、というものである。実践練習は、教員から与えられたお題に沿って賛成・反対に分かれ、実際に英語でディベートを行うというものである。特に大変な課題はないが、実践練習の際には課外のグループワークが必要である。

 ASという区分のせいではあるが、週に1コマのみのクラスであり、ARWのエッセイの様に教員からの細かい指導がある訳でもない。実践練習もほぼ学生任せのため、学生のやる気の差が顕著に現われる。悪い言い方をすれば、実践練習の時のみ原稿を用意し、覚えた通りに言葉を発し、リフレクションなどの軽い課題を全て提出してきちんと出席さえしておけば、簡単にAは取れてしまう。

 つまり、この講座のみでディベートのコツであるとか、勝利するための効果的なロジック等の全てを学べると期待してはいけない。それらを学びたいのであれば、GES009「国際関係ディベート」(2020年度は冬学期開講予定)などのディベートに特化したELA以外の講座を追加で履修することをおすすめする。少ない授業数の中で、有意義に活動できるか否かは全て貴方次第であろう。【まっくろくろすけ】

 

Grammar for Written Communication

 「文法」の学習と聞くと、中高生のときに学んだような、いわゆる受験英語の文法を思い浮かべる人も多いかもしれない。しかし、本講座の目的はあくまでも、大学で学術的なエッセイを書くときに、学生が間違えやすいポイントや注意すべき言い回し、英文を簡潔に分かりやすく書くための技術などの即座に実践に移せるライティング・スキルを身につけるというものだった。

 具体的には、話し言葉と書き言葉の違いや可算・不可算名詞などの間違いを引き起こしやすい基礎的な文法事項から、Hedgingと呼ばれる文章内での断定を防ぐ技術(could, tend toなどの用法)や受動態の効果的な用法など、中高の英語では学ぶ機会が少なかったであろう実践的な英文の書き方を詳しく学ぶことができる。また、理解をより深めるために、授業中に周りの学生と学習内容についてのディスカッションも行われるなど、学生の積極的な参加が求められることも、本講座の一つの特徴である。

 評価は主に、出席、数回のミニクイズ、リフレクションの提出、授業最終回に行われる授業を通して学んだことを発表するポスタープレゼンテーション、そして自らが過去に書いた英文を学習した内容をもとに正しく書き直すセルフエディティング・アサインメント などによって行われる。しかし、クイズも決して難しい内容ではなく、他の課題もきちんと授業に参加していれば、全てこなすことができるため、普通に取り組んでいれば良い評価をもらえる可能性が高い。

 ただし、本講座はADやL&CDと異なり、秋学期か冬学期のいずれかの学期でしか選択できない。また、大半の学生は中高までに英語の文法についてはある程度学んでいることや、ARWでもエッセイの書き方について学ぶ機会があることなどから、本講座のカリキュラムには多くの学生にとって、既習済みである内容も多い。そのため、受講者の中には、同じ内容を繰り返し学ぶことに不満を感じる者もいた。以上のことから仮に自分のライティング・スキルに自信のない場合や、学術的な英文の書き方について詳しく学んでみたい場合に、本講座を受講すると良いだろう。【うじ】

 

Lectures Critical Discussion

 本講座は、主に学生間のディスカッションによって構成される。筆者は秋・冬の両学期にこの講座を履修したが、どちらも担当はジョン・ペロガイティス特任講師(以下、ジョンペロ)だった。ちなみに、春学期のARWもジョンペロだったため、筆者は1年を通して彼にお世話になった。

 まず学生は予習として指定された10~15分程度のTED talkのレクチャーを聞き、その内容をノートに書いてくることが求められる。これが結構面倒なのだが、リスニング力が皆無に等しい筆者は、毎回日本語訳や英文スクリプトを見て全体的な内容を何とか把握していた。そして、授業が始まるとディスカッション・クエスチョンの一覧が書かれたプリントが配られ、70分にわたる授業時間のほとんどを使って、それらの質問やレクチャーの内容について学生同士でディスカッションを行う。さらに、授業の最後にそれぞれのグループで出た意見を代表者がまとめて発表するというのが、全体の流れであった。

 なお、本講座にはランダムに振り分けられた3~4人のグループで1回分の授業を先生の代わりに自分たちで進行するというグループワークがあった。具体的には、TED talkの中で他の学生に聞いてもらいたいレクチャーを1つ選び、ディスカッション・クエスチョンを一覧にしたプリントを作成し、各グループのディスカッション・リーダーを務めるというものだった。他の学生に比べて英語力で劣る筆者は、ディスカッションにおいては相手の発言内容が理解できなかったり、言いたいことを伝えられなかったりして大変だった記憶があるが、最終的には何とかなったので安心してほしい。

 評価は主に、出席、TED talkのレクチャーの内容を記したノート、グループワーク、そして、エッセイによって行われる。本講座は、全ての授業に出席した上でディスカッションに参加しさえすれば、最後に課される授業内で行ったディスカッションの中で最も印象に残った議論について感想を書くエッセイの提出を忘れでもしない限り、良い成績を期待できる。

 筆者は、本講座の内容は非常に有意義なものであったと感じた。というのも、ARWで扱う内容に関連するレクチャーが毎回指定されたため、そのトピックに関する多様な学生の意見をディスカッションを通して聞くことができるだけでなく、それらのアイデアは自らのエッセイの執筆にも役立つからである。また、他者と英語を使って議論することに不安を感じている学生にとっては、英語で自分の考えを上手く表現するための良い練習にもなるだろう。【うじ】

 

PRonunciation

 筆者が履修したAS講座の中で、最も気楽に臨めたのは本講座だった。楽単ではあるのだが、残念ながらGWCと同様に、この授業も秋・冬のどちらかの学期でしか履修することはできない。

 簡潔に言えば、NHKが放送する小学校低学年向けの英語教育番組「えいごであそぼ」のような内容である。毎授業グループワークやペアワークという名のお遊びをして、楽しみながら英語を学ぶ。「RとLの発音の違いに気を付ける」という名目で、時には道案内をしてみたり、英語の早口言葉を言い合ったり……。小学生のころに地域の英会話スクールの先生を学校に呼んでやっていたあれとそのまま同じ内容である。しかし、こんな簡単そうに書いてはいるが、英語力に劣る筆者は、ある時、英語での道案内が上手くできず、プリントを見ながらずっとアワアワしていた(笑)。しかし、そんな感じでも許されてしまうほどにゆるい授業であった。

 評価は主に、出席、数回のリフレクション課題と最終プレゼンテーションによって行われる。ちなみに、プレゼンテーションの内容は洋楽の歌詞や、TED talkのレクチャー、本の一節など(英語なら何でも良い)から自分の好きな部分を抜粋し、それを音読するというもの。つまり、プレゼンという名の音読大会である(笑)。何ともゆるゆる……。

 本講座は出席して簡単な課題の提出を忘れさえしなければ、減点される要素が正直なところ見つからない。楽をしたい学生には、必見の講座だ。【うじ】

 

頑張れ!ID24の皆!

 AS科目の全てに共通していることは、きちんと授業に出席し、普通に課題をこなしていれば、簡単に高い成績を獲得できるということだ。それは、ELA科目全体に見られる傾向だ。それゆえ、筆者も同様であったが、もし実際にELAの授業を受けてみて自分の英語力に不安を覚えている新入生がいるのであれば、安心してほしい。必ず何とかなる。そして、21日から始まるASの予備登録は、上記のレビューを参考にしながら自分の英語力を見極めた上で選択すると良いだろう。【うじ】

▼Academic Skills 選択 Component 予備登録について(for AY2020 Autumn)https://drive.google.com/file/d/1w65cqdLzot5O2fuYeXjqp9ruIyMq9Auc/view