予備登録の参考に!
Recommended Courses -2021 Autumn-

 

 秋学期の科目予備登録が、8月10日(火)~12日(木)に行われる。そこで今回は、秋学期に開講される中で特におすすめの授業5選を紹介する。秋学期もオンラインの授業形態が中心となる中、どの授業を履修するかを悩んでいる学生も多いはず。この記事が、読者の皆様の授業選びの参考になれば幸いだ。

 

PHR105 東洋思想概論(Introduction to Eastern Thought): J
エスキルセン, スティーブン エドワード 教授(Prof. ESKILDSEN, Stephen Edward)
2/M,2/W,2/F : ONLINE

 本講座では、前半にヒンドゥー教などといったインドの宗教的思想、後半に中国の諸子百家の思想を学ぶ。前半と後半では雰囲気が少し異なるが、過去の賢人たちが残した思想や教えは現在でも通用するものが多く、非常に興味深い。人間性を追求しようとする姿勢は、今も昔も不変なのだと改めて気づかされる。

 まず、そもそも人生そのものが苦しみであることが念頭に置かれていると気づくだろう。その上でどんな心持ちで生きれば、私たちはありのままでいられるか。東洋思想のエッセンスを学ぶ本講座においては、そのようなことを考えさせられる。人間全員にとって普遍的な定義をひねり出す必要はない。個人の主観を元に、それぞれの「ありのまま」を追求すれば良いのだ。

 人生=苦という、なんだかやけに現実的な前提があるからこそ、我々一人一人に寄り添うような人間味のある教えが多く登場する。本授業は自己と向き合い、等身大の自分でいるためのヒントを与えてくれるだろう。 【葉っぱ】

 

ISC104 プログラミング基礎 A(Foundation of Programming A): J
石橋圭介 教授(Prof. Ishibashi, Keisuke)
4/TH,5/TH,(6/TH,7/TH) : ONLINE

 昨年4月に発令された1度目の緊急事態宣言の際、京都大学の西浦博教授は感染拡大防止策として「人と人との接触機会を最低でも8割程度削減すること」を政府に提言した。同教授がこの提言の根拠として用いたのが「SIRモデル」という微分方程式を用いた感染症数理モデルだった。これはある国や地域に住む人々をSuspected(感染していない状態)、Infected(感染している状態)、Recovered(回復している状態)の3つのタイプに分け、そこにウイルスの感染力や治癒率などのパラメータを当てはめることで、今後の感染状況の推移を予測するというものだ。

 現代において数理モデルは、新型コロナウイルス感染症の対策を含め、社会に蔓延る様々な問題を解決する上で頻繁に用いられている。そのような数理モデルを実行・分析する上で無くてはならないものが、プログラミングである。

 秋学期に開講される「プログラミング基礎A」では、pythonと呼ばれるコンピュータ言語を用いて、プログラミングの手法や考え方を初歩から学ぶことができる。複雑な数式を解くというよりも、プログラミング的思考の会得に焦点を置いた内容なので、仮に数学的な知識に乏しくても、履修をする上で何も問題はない。筆者も高校で数Bと数Ⅲを履修していなかったのだが、特にこれといった問題は感じなかった。さらに、毎週課される演習問題の内容もかなり充実している。授業で説明された手法を用いれば簡単に解ける基本的な問題から、複雑な数理モデルや最適化問題などを用いたヒント付きの応用問題まで、難易度は様々だ。そのため、プログラミングを基礎からじっくりと学びたいという初学者はもちろん、データサイエンスについて深く学びたいと考えているプログラミング経験者まで、様々な学生におすすめの授業である。ちなみに昨年は上記のSIRモデルについても、応用問題として演習で出題されていた。内容としては、微分方程式を用いた本来のモデルを、確立的なモデルとして考えた上で、基礎的なプログラミング手法を組み合わせながら感染過程の推移を算出するというものだった。実際にこのような問題を解いてみることで、その数理モデルやプログラムが意味することを自分の頭で適切に解釈し、理解していくことができる。

 この授業さえ履修しておけば、pythonのソースコードはある程度理解できるようになる。また、他のコンピュータ言語(JavaやC言語など)を学ぶときにも、この授業の知識が活用できるだろう。この講義を通してプログラミング的思考を身につけることで、あなたの視野が大きく広がっていくことを願っている。【うじ】

 

MCC103 Introduction to Cultural Studies(カルチュラル・スタディーズ入門): E
Prof. Yu-Kei TSE(謝豫琦 教授)
*4/TU,*4/TH : ONLINE

    This is a foundation course for MCC (Media, Communication and Culture) major held in English. For a lot of people, the term ‘culture’ sounds familiar; but explaining it is a bit challenging. The main goal of the course, therefore, is to understand what ‘culture’ and ‘cultural studies’ are. The course begins by defining the main concepts and then moves on to the explanation of the emergence and the history of cultural studies. After that, you get to learn more about the relationship between culture and society; how culture can be related to politics, how culture can shape and influence one’s identity, how texts and media are interpreted within different cultural contexts, and etc. There are some other interesting topics including celebrities and fandom cultures as well. Along with better understandings of ‘culture’ and ‘cultural studies’, you will be able to gain an ability to critically analyze all kinds of cultural aspects around us through this course. If you are considering taking the course, just be reminded that you might have a lot to read.  【Yesong】

 

PPL101 公共政策入門(Introduction to Public Policy): J
西尾隆 教授(Prof. Nishio, Takashi)
3/TU,2/TH,3/TH : ONLINE

 公共政策と聞くと、どうしても「政策」という言葉のイメージに引きずられ、政治学との関連を想像する人が多いかもしれない。確かに、公共政策を実施する上で、政治行政の働きは欠かせない。しかし、実際の公共政策には、政府だけでなく、市民や民間企業などの様々なセクターが関与しており、非常に複雑なネットワークを形成している。この「公共政策入門」の授業では、そのような市民生活から政府による政策決定まで、幅広い領域を網羅する公共政策という学問を概論的に学んでいく。

 授業で扱う内容には、公共政策の定義はもちろん、立法過程、社会保障、文化政策、森林政策など、公共政策に関わるありとあらゆる分野が含まれている。そのため、今まで公共政策という学問に触れる機会が無かった学生も、基礎からその学びを始めることができる。また、学期中に何回かゲストレクチャーも開かれ、実際に政策決定の場で活躍している人から話を聞く絶好の機会も得られる。そのため、特に政策立案に関する職を志している学生には、履修を強くおすすめしたい。本授業は、西尾先生による講義が中心となるため、ディスカッション等の機会はあまり多くない。しかし、講義中の重要なポイントでは議論の時間が設けられるほか、公共政策に関する分野を概論的に広く学習できるため、100番台(基礎科目)とは思えないほど、深い学びが期待できる授業であることは間違いない。なお、期末テストでは選択式の論述問題も出題されるため、一つ一つの授業の内容を注意深く抑えていく必要がある。レジュメの内容をしっかりと確認して質の高い学びを心がけながら、政策学の奥深さに浸ってみてほしい。【うじ】

 

PHR224 前期近代哲学史(Early Modern Philosophy): J
矢嶋直規 教授(Prof. Yajima, Naoki)
3/TU,2/TH,3/TH : MIXED MODE

 私たちは様々な規範の下で生きている。例えば、ICU生は世界人権宣言の精神を尊重して行動することが求められている。しかし、そもそも人権とは何なのか、自由とは何なのか、というような疑問を持ったことはないだろうか。そのような根本的な疑問に徹底的に立ち向かう場を与えてくれるのが、哲学の授業だ。

 「前期近代哲学史」では、デカルト・スピノザ・ライプニッツなどの大陸合理論、そしてロック・バークリー・ヒュームなどの英国経験論の哲学を学ぶ。彼らは17、18世紀に活躍した人物で、現代の人権思想や法律の確立に大きな影響を与えた哲学者である。彼らの思想を学ぶことを通して、「人間」「存在」などの、普段は前提として置かれていたり漠然と捉えられている概念を再考し、それらが何なのかという答えに近づくヒントを得ることができる。

 この授業では英語の哲学史の教科書を用いるため、英語の勉強もできる。また、適宜日本語の原典を参照するため、普段手に取ることの無いような本に触れることができる。さらに、他の多くの哲学の授業と同様に、ディスカッションや質問をする時間が十分に用意されている。内容は決して容易ではないが、考えることが好きな人にはおすすめの授業だ。 【ズワイガニFC】

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