バイト初心者必見!初めてのアルバイトに塾講師を選ぶべきでない3つの理由

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夏休みも折り返し地点に近づいてきた。特に新入生の皆さんは、大学での勉強やサークル活動にもようやく慣れ、忙しいELAから束の間の解放を得て、夏休みという自由な時間の余裕もできたと一息ついているのではないだろうか。そろそろアルバイトもしてみたい、と興味が湧いてくる頃かもしれない。

大学生のアルバイトの選択肢は数あるが、その中でも人気の職種といえば塾講師、いわゆる「塾講」が挙げられる。塾講は時給が高い、力仕事がない、週1回からでも大丈夫、と何かと忙しいICU生にとっては一見いいことづくめのように見える。しかし、現実はそこまで甘くはない。今回は某個別指導塾で1年間塾講を勤めた記者が、求人情報には載らない塾講バイトのダークサイドをこっそりお伝えする。休みだしアルバイトを始めてみようかな、と考えている新入生の皆さんには是非とも知っておいて欲しい。

 

1.講師の仕事は「教える」だけではない

見落とされがちだが、塾講師の仕事は生徒たちを相手にする授業だけではない。保護者との面談や電話連絡、担当する生徒のカリキュラムの作成に授業スケジュール管理なども任される場合がある。ここで特筆しておきたいのが、こういった雑務は往々にして時間がかかるものだということだ。また、塾によってはこういった作業を行う時間には給料が発生しない時もある。勿論、生徒たちのためを思えば必要なことではあるのだが……手間がかかる上に、手取りに結びつかない仕事にやる気が出るかどうかは、かなり個人の価値観に左右されるだろう。

 

2.スケジュールが安定しない

「◯曜日の△時から▲時に授業」とスケジュールが決まったからといって安心はできない。個別指導の場合は、仕事相手となる生徒がその時間に来ない場合があるのだ。前日に「都合が悪くなった」と連絡をくれるのはまだいい方で、授業時間まで一切連絡が無いまま生徒が来ないという場合も少なくない。生徒が家を出たかどうかを確認すべく保護者に電話をかけても、誰も出ないどころか留守電にすら繋がらないという事態も起こる。受話器を握ったまま3分待ち続けても、耳元で延々と鳴り続けるコール音の前に一介の講師はただただ無力だ。

 

3.やめたくてもやめられない

これは塾業界全般というよりは、担任制度のある塾に稀に見られる状況である。特に個別指導の方式をとっている塾では、講師である自分が辞めてしまうことで、次回以降の生徒の行き場がない……という状況が発生することもある。そのため、塾によっては、担当生徒の次の担任を決定してからでなければ辞められないという体制をとる場合があるのだ。とはいえ、アルバイトの講師の数も無限ではない。結果として、次の担任講師が決まらず、辞めたくても辞められないという状況に陥る可能性があるのである。生徒を途中で放り出すということは塾としてあるまじきことなのかも知れないが、いかなる事情があっても簡単には辞めることができないという環境は、大学生にとって働きやすい環境とは言い難いだろう。

 

悪い点ばかりを挙げてしまったが、塾講師のアルバイトを経て得られるものも多い。特に教員志望の学生にとっては、生徒に勉強を教えることだけでなく保護者対応やカリキュラム作成のノウハウも同時に学べるという環境は将来に間違いなく役立つだろう。勿論、ここに挙げたようなウィークポイントが当てはまらない塾も存在する。塾によって講師の職場環境は大きく違うので、働き始める前には授業だけでなく、他の点での待遇についても細かく確認することを強くお勧めしたい。