岩手県北部台風被害への募金活動が開始 主催者にインタビュー
|今年8月末、岩手県北部が台風の被害を受けた。その支援のための募金活動を行っているICU生がいると聞き、新D館前で募金中の佐藤晋作さんにお話を伺った。
――この募金活動を始めたきっかけはなんですか?
8月31日、岩手県の県北に位置する久慈市・岩泉町が台風10号によって甚大な被害を受けました。私は故郷である岩手県の、しかも生まれ故郷で馴染み深かった岩泉町の悲惨な状況を目の当たりにし、胸が締め付けられる気持ちになりました。
9・10月にどうしてもボランティアに行く時間を作れなかった私は、ICUから微力でもできることはないかと考え、募金というかたちで被災地域を支援するとともに、岩泉や久慈市のことを知ってもらえたらなと思い立ち、今回の活動を計画しました。
――ご出身はどちらですか?
出身は、岩手県の花巻市という県央と県南の間に位置する市で、生まれたのは今回被災した岩泉町です。岩泉町では生まれてからそれほど長い期間いたわけではないのですが、それでも久しぶりに帰るとたくさんの知り合いに囲まれ、自分は知らないないけれど向こうが覚えているみたいな状況で、でも皆すごく温かく迎え入れてくれます。それが嬉しくて、今では大事な自分の故郷になっています。
――被災地はどのような状況なのでしょうか?
僕が知っているのは岩泉の現状が中心です。岩泉町では今もなお385人が避難しており、孤立している集落が点在、そのうちの幾つかは復旧に数か月かかるとも言われています。孤立していない地域ではボランティアの皆さんの手伝いで復旧作業が進んでおりますが、なかなか進んでいない現状です。過疎化によってそもそもの働き手の人口が少ないため、それに反比例して外部で手伝いに来てくださるボランティアの方のニーズが高まっていると思います。
また、主要産業である酪農を営む方たちには物資が行き渡るも、産業を支える牛が痩せていっているそうで、今後の生活に影を落としています。報道も減りつつありますが、被害は広範で今も懸命な復旧作業が続いています。
――この募金はどのように使われるのでしょうか?
募金で集まったお金は全額ICU教会を通じて岩手県が設置した災害義援金の口座に振り込ませていただきます。宗務部の皆様のおかげで現在の活動をさせて頂いております。ありがとうございます。
――募金活動の今後の予定について教えてください。
募金活動は9月20日までの1週間を予定しており、ランチタイムに新D前にて行っています。また、日曜日には日曜礼拝の後に宗務部の皆様と募金活動をさせて頂ける運びとなっております。