英語で上演! 歌劇団冬公演”Les Misérables”に込められた思いとは
|2月9,10,11日に旧D館オーディトリアムでICU歌劇団冬公演”Les Misérables”が行われる。この公演はICUでは珍しく英語での公演となるそうだ。今回は、この公演の演出を務める上杉遥子さんにお話を聞いた。
――なぜLes Misérablesを英語で上演しようと思ったのですか? 歌劇団はこれまでにも英語でミュージカルを上演したことがあるのですか?
本公演が英語公演として企画された背景には2つの理由があります。1つ目は単純に、ICUにおける英語演目の存在が少なかったことです。国際色豊かなキャンパスなのに、日本語の演目ばかりを上演することで、閉じた演劇コミュニティを形成してしまうことに抵抗があったためです。歌劇団が学内団体として全学生に対してオープンであれるよう、英語の公演を企画してみました。
もう1つの理由はより個人的な興味に基づくもので、西洋の作品を原作の言葉で演じることで、西洋演劇の表現形態を役者に習得させることができるかどうかを試してみたい、という関心からです。現在日本で上演されているミュージカルの大半が西洋演劇の枠組みを踏襲しているため、西洋の言語を使って演じることで、より作品に対する理解を深めることができるのではないかという期待から立ち上げた、かなり実験的な企画だといえると思います。
英語公演という試みについて、これは本企画立ち上げ以降に知ったことなのですが、実はICU歌劇団の初公演は、今回と全く同じ、英語版Les Misérablesだったそうです。図らずも光栄な偶然ですので、本公演がICU歌劇団史上最後の公演とならないよう精進します(笑)
――劇の中で思い入れのある歌詞、セリフはありますか?
もちろん、本公演のテーマである
To Love another person is to see the face of God
がダントツ一番大切な歌詞です。神、即ち宇宙の真理に向き合う上で大切なものを問うとき、無条件の全幅の信頼による愛に勝るものはないと感じます。愛することは人生の意義を知ること。この公演には、私の信念でもあるそのような想いを込めています。
――この公演の見どころはどのようなところでしょうか?
60人を超える学生の努力が一つ残らず反映された公演です。演技に限らず、音響、照明、衣装、メイク、大道具、小道具、ポスター、パンフレット、チケット、広告、どれをとっても確実に500円を上回る努力の結晶ですので、全てに誇りを持ってお勧めします。
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