祝・ドリコン金賞!ICU ELABELインタビュー
|2015年度ドリコンで金賞を受賞したICU ELABEL。同窓会オリジナルグッズにフェアトレード認証のコットン製品を導入し、ICUにフェアトレードを根付かせることを目的としている団体だ。今回はELABEL代表の丹波小桃さん(ID17)に、詳細なお話をうかがった。
(※インタビューは再構成済)
――なぜドリコンに参加されたのですか?
理由は大きく分けて2つあります。
1つは、同窓会の事業部にドリコンに出ることを勧められたことです。私はもともと国際フェアトレードラベル機構のフェアトレード・ラベル・ジャパンというNPOで2か月間インターンをしていました。その活動の1つとして大学のグッズにフェアトレード認証の商品を加えるという企画を立て、それを同窓会の事業部に直接相談しました。その時にいただいたアドバイスとして、企画をもう少し練り直してドリコンに参加してみてはどうかという提案をいただきました。
もう1つは、私にとって同窓会のコンペに出るということが非常に重要だったからです。フェアトレード認証の商品を大学で売りたいと言ったときに、学生の意見を聴いてくれやすく、支援をしてくれる可能性が高いのはどこかと考えると、元ICU生である同窓会が協力的なのではないかと思ったからです。また、私は初めて製品の開発や販売をするわけで、知識もスキルもありません。ですから、ぜひ同窓会のOBOGのプロのビジネスマンの方から助言をいただきたいと考えていました。
――ELABELという団体名にはどんな意味が込められているのですか?
この名前には3つの意味があります。
1つ目は、私たちの大きなメッセージとして、we can choose の「選べる」という意味があります。私たちは選べる主体です。ある程度お金があり、選択肢がある。だから、選択肢のある私たちが主体的に選んでいこうというメッセージを込めました。
2つ目は、良いラベルです。ラベルとは、私たちの製品についている国際フェアトレード認証のラベルのことを指しています。これは厳しい監査を受けた製品でないとつけることができません。そういう意味で「良いラベル」なのです。
3つ目は、これはちょっとノリですが、買う人に「え、ラベル!」と驚いてほしい。このラベルがつく製品は、コーヒーやバナナのような食品が主体です。どうしてもおしゃれなファッション雑貨には付き辛い。なので、「え、こんな商品にもラベルがついているのか」と驚いてほしい。
――受賞後はどのような活動をしていましたか?
9月の第2週にドリコンがあり、その後はまずメンバーを集めました。フェアトレードの理念に賛同してくれて、デザイン能力がある人間をこちら側から勧誘しました。ドリコンの予選と決勝に出るときは私と中西さんの2人でやっていましたが、今は8~9人で活動しています。そのメンバーでまずELABELのFacebookとTwitterのページを開設しました。また、製品のデザインをこの1か月かけて作り上げました。さらに、今回は株式会社フェアトレードコットンイニシアチブという会社に依頼して製品を製造していただきますので、そこの方と何度かミーティングをして、製品をブラッシュアップしました。ちょうど数日前に発注を完了して、もう製品がラインに乗る時期になっています。
――製品の詳細を教えてください。
今回はトートバックとブックカバーを発売します。両方ともフェアトレード認証のコットンを使用した非常にしっかりしたものですし、基本設計も実用性を重視したものになっています。
また、デザインについては、私たちは消費者が生産者や生産されている地域の環境にまで目が届いていない現状に問題意識を持っています。ですから、製品の背景が想像しやすいことをコンセプトにしてデザインをつくりました。この3つの手はそれぞれ、生産者、販売者、消費者を現わしています。
発売時期は、12月第3週から三省堂に並ぶようにしたいと考えています。クリスマスプレゼントにぜひ私たちの製品を使ってもらいたいです。
――これから活動していくなかでの目標はなんですか?
最終的な目標はICUにフェアトレードを根付かせることです。この製品を売っておしまいではなく、常にICUの中でフェアトレード認証製品が目について、かつ買えるものがある状況をつくっていきたい。フェアトレード商品に限らず、今買おうとしているものの背景に想像を働かせることのできる学生に一人ひとりがなってほしい。そのために、Facebookなどでフェアトレードに関する記事などもあげていきます。また、上手くいけば製品のラインナップも増やしていきたいです。
――今後に向けての意気込みを聞かせてください。
ICUの中でELABELの商品を、素敵、カッコイイと思わせたい。ELABELひいてはフェアトレード商品を、可哀想な人たちのために買ってあげるものではなくて、わくわくするもの、素敵、カッコイイと思われるものにしていきたいです。
――ありがとうございました。