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特別展示「日本の文様X 意匠を読む」、湯浅八郎記念館で開催中

 「どうして決まって、獅子は牡丹と、鳳凰は桐と、雀は竹とともに描かれるのでしょうか」

 この1文は湯浅八郎記念館の特別展示「日本の文様X 意匠を読む」のあいさつに書かれているものである。確かに、なぜいつもこれらの組み合わせが結び付けられて描かれるのだろうか。私たちの身の回りには、鶴、亀、海老などの文様が縁起物として扱われている。しかし、それがなぜそういわれているのかという理由を私たちが知ることのできる機会はあまりない。気にしたことがない、という人もいるだろう。今回の湯浅記念館の展示では、私たちが知らなかった、その文様の意図が展示品とともに解説されている。

 例えば、展示されている『諌鼓鶏文』という、太鼓に鶏が乗っている文様の袱紗。「閑古鳥が鳴く」ということわざは、もちろん知っているだろう。人がいなくて寂れた様を表現することわざだ。その由来は、この文様に描かれている「諌鼓苔深く鳥驚かぬ」という中国故事かもしれない。解説によると、伝説上の聖王・尭帝が朝廷の門戸前に太鼓を置き、人民が打ち鳴らして君子に人民の政府に対する不満の存在を伝えられる様にした。しかし、尭帝の政治はすばらしい善政であったので、その太鼓を鳴らすものはおらず、長年の間に苔がむし鶏が住み着くまでとなった、ということらしい。そして、これが転じて、「閑古鳥が鳴く」ということわざの由来の一説であると述べられている。思わず「へぇ、そうなんだ」と言ってしまうような発見がある。

 このように、私たちが今まで知りもしなかった、日本の伝統文様に込められた意味、というものを教えてくれる今回の特別展示。「日本の文様X 意匠を読む」は3月11日までの開催となっている。期末レポートや試験勉強、課題で忙しいという人も、息抜きに立ち寄ってみてほしい。