【ICUで働くひとびと】「チャリおじ」編
|ICU生ならば誰もがお世話になっているであろう、青いベストを着て緑のキャップを被り、自転車の整理をしているおじさんたち……彼らは一体どういった経緯があってICUに雇われているのか? 彼らがICUで働く理由は何なのか? 気になった筆者は、通称「チャリおじ」の1人である長田秀夫さん(68歳)にインタビューを行った。
(※インタビューは再構成済み)
――皆さんはどのような形式で雇用されてらっしゃるのですか?
我々はみな「三鷹シルバー人材センター」という公益社団法人から派遣されています。定年退職後も引き続き社会と関わりを持ちたいという人が、年会費2000円で任意で登録し、募集が行われているなかで好きな仕事を選べるという団体です。ICUでの自転車整理の仕事の他にもチラシのポスト投函や、襖貼り、駅前の駐輪場の整備、植木の剪定、高齢の方の自宅へ伺って料理をするという仕事があります。
――好条件というわけではなさそうですが、長田さんはどうしてICUで「チャリおじ」をしようと思ったのですか?
学生たちの若い空気に囲まれているのが楽しくて、気付けばここで働いて今年で8年目ですね。自分で掲示を見て、ICUで開催される講演会に行ったりもしますけど、そういった点が駅前の駐輪場で働くこととは違うのではないでしょうか。
――「チャリおじ」の他にお仕事はされていらっしゃいますか? また、今までどのようなお仕事をされてきたのですか?
チャリおじは副業で、本業で三鷹の「大ちゃん」という居酒屋を経営しています。高校を卒業した後に大手企業に就職して、辞めてからは調理師として色々な飲食店を転々としてきました。
――ICU生に物申してください!
自転車をICU構内に捨てないでほしいです。あまり知られていませんが、自転車を放置して卒業したり、どこに置いたかわからなくなった自転車を放置したままにしたりする人がたくさんいます。昔はそういった自転車の譲渡をシステム化している学生団体があったのですけど、いつの間にかなくなってしまったみたいですね。
――ありがとうございました。
※この記事は2016年5月12日発行のThe Weekly GIANTS No.1162号からの転載です。